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2008/08/27

骨折した!

骨折した!!

修復士は、極力もともとあるオリジナルの部分を残そうと努力する
ものである。一般にこれが、雑誌等で良く見かける修理との違い
と言われる物。しかし、売るために修復(修理)するのではなく、修復
(修理)される為に持ち込まれた場合、持ち主というものが必ず
存在する。

Blog_broken_leg

上の写真は、リージェンシー時代(19世紀の前半)に作られた、
マホガニー製のエルボー・チェアー(Elbow Chair)の前脚。

おそらく最初に、膠が緩んできて、それでも無理に使ううちに前脚
のいちばん上の椅子枠の前部、側面部からのほぞを入れる部分
に負担がかかり、ヒビもしくは割れてしまい、その後の修理で、
その割れを繋ぐように、上から長いダボが10cmほど差し込まれて
いた。正しい場所に穴が開けられ、ダボが入れられていたら、
これほど悪い状況にはならなかったはず。

既存の張地を一番上以外剥がさずに行ったため、ダボ穴が少し
ずれ、結果としてヒビが入っていた下の部分が完全に割れて
しまっていた事である。その挙句、ほぞ穴の下の部分のところで
脚が完全に折れてしまっていた。人的なミス。

そして持ち込まれた椅子。普通、持ち主はまた座るために修復
(修理)を依頼する。座れるだけの強度とオリジナル部分をどこまで
残せるかのバランスが一番難しい所。結局は上の部分は新しい
部材で継ぎ足すことにした。

私的には、壊れてしまったという例の8割以上が人為的なミスが要因
であると、思う。家具を長く維持させる為には、使う事、しかし、無理
をさせてまでは使わないことなんだろうなあ。

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