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2009/01/07

Rocking Horse

ロッキング・ホース

馬にまつわるおもちゃはかなり昔から作られてきた。しかし、
子供が乗れるタイプの物が登場したのはかなりあとである。

伝統的な揺り籠(子供用ベッド)や馬のタイヤが付いて引っ張る
おもちゃ等から進化したものと考えられる。

イギリスでは17世紀から作り始めたとされる。ロンドンにある
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(以下V&A)の別館に
「子供時代の博物館(Museum of Childhood) 」と言うのがある。
そこに、現存する初期の頃のロッキング・ホースが
展示されている。

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針葉樹材(恐らくパイン)と楡から作られたこのロッキングホース
チャールズ1世が10歳頃に使っていた物と言われている。
17世紀初頭に作られたようで、かなり荒い感じを与える。

その後流行になったのは、俗に言うロッキング・チェアーと同じ
構造の馬の足の下に弓のような弧状の部材を取り付けた物。
ただし、かなり危険であったり、床に傷をつけたり、子供が楽しむ
割には親はいい顔をしなかったようだ。

その後、19世紀後半に「セーフティ・スタンド」と呼ばれる、2つの
スタンドに取り付けられた鉄の棒を使って馬を前後させる方法が
発明され、特許化され一般的になった。

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この後期ヴィクトリア時代に作られたと思われるロッキング・ホース。
手綱や鐙(あぶみ)は、実際の馬に付けるものと構造的にほぼ
同じである。鬣(たてがみ)や尻尾には本物の馬毛が使われる。
馬の皮のかけらに毛が生えているものをピンで留めてある。

塗装は「Dapple Gray」と呼ばれる物。ヴィクトリア女王が
「Dapple Gray」のロッキング・ホースに皇室承認を与えた事
により、著しく人気になった。灰色の肌に黒い丸。

いまでも、部品は手に入るし、大事に使い次の世代へと
受け継がれていく。たかが、おもちゃだが、わざわざ直すために
うちの工房にやって来る。革の摩耗、木材の収縮、塗装のハゲ。

使われる物、それも子供に使われる以上、傷が付くのは
仕方がない。それでも愛でられ、さらにその子へ与えられて
いくのは、イギリスの文化を垣間見た気分にさせてくれる。

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コメント

ロッキングホースとかテディーベアに対する欧米人の思い入れって日本人には感覚的には分からないですよね。

確かに、馬とか犬とかに対する物は他の動物とは違います。が、日本人が犬を家族の一員と言うのとも違って、あくまで犬は犬なのが、ちょっと日本人感覚には解せない所です。

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