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2009/02/16

ベニアと無垢板

Blog2

俗にサーペンタイン・チェスト・オブ・ドロウアーズ(Serpentine
Chest of Drawers)と呼ばれる物である。

天板、一見すると一枚に思えてしまうが、長方形のパインの板が
蟻継ぎで側板に支持されている。そこへ両サイドと前側の
うねった部分の材が芋剥ぎで接着され、そこへ3mm弱の厚さの
マホガニーのべニアが上から張り付けられている。

小口はそれを隠すために縦方向の目でべニアを並べて、前、
両側面の3面に対して張りつけられている。

メインのパインの天板は、せいぜい12mmの厚さ。時間の経過と
共に起こる乾燥による縮みにより、メインのパインの天板部と
前横のうねった部分の板との接合部のちょうど上のべニア部分
に割れが走る。挙句に上下のずれにより段差が出来た状態に
なっていた。

ある程度大きな天板だと、その両端にクリート(Cleat)と呼ばれる
天板の横に流れる木目に対し縦の木目の細い部材が、反り止め
として取り付けられる。本核平剥ぎ(Tongue and Groove Joint)と
呼ばれる接合法が一般的なのだが、この天板の場合、ただの
芋剥ぎ。意味ないじゃんと言われそうな通り、接合部の上の
べニアにまんまと亀裂が入り、ずれが起こっている。 

これを修正するのは至難の業。小口面のべニアをすべて除去し
、クランプで表面をフラットにした後に小口からダボを打ち込む。
何でこんな大変な事をするんだろうと思うかも知れない。一枚板を
天板の形にカットして付ければいいんじゃんと。特に無垢板信奉
が強い日本人はなおさらかも知れない。

しかし、実はベニア張りのおかげで、天板の真ん中に亀裂が
入らなくて済む訳で、中途半端に乾いた板なんかを使った日には、
目も当てられない状態になってしまう。

次回に続く→

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コメント

無垢板信仰者日本人の一人として言い訳を。
日本の家具はパーチクルボードに紙のような薄板を張った物ばかりで(最近は本物の木の薄板さえ無い)本物のアンティークの薄板張を見たことがない。
本物の、あの薄板が(分厚い)年月とともにうねってヒビが入り、なんともいえない色の魅力を知らない。
本物のアンティークベニヤを知っていれば、背板のベニヤさえ愛おしく見えるのに。

修復用で使うには、いちいち自分でバンドソーでカットして作らないと、こんな厚いべニアは手に入りません。今時の0.5mmのべニア(薄板)はナイフワンカットでサクッと切れるのに、厚いと切るの一つでもなかなか手間ですが。

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