FHS Annual Symposium 2009
2009年英国家具史学会年次シンポジウム
シンポジウムが4月25日の土曜日に開催された。
会場はロンドン、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(以下
V&A)、レクチャー・シアター。お題はちょうど開催されている
「Baroque 1620-1800」のエキシビジョンと同じテーマの
「Baroque Furniture and Interiors」。
僕の個人的な目的は、普段置かれているAlnwick Castle
(アニック城)のドローイング・ルームが改修中の為が、修復展示
で一時的にV&Aに貸し出されているルイ14世の為に作られた
対のキャビネット。あのヴェルサイユ宮殿の為に作られた
ゴブラン工房からの唯一現存する家具に関するトーク。
ペアのように見えるが実はペアと言うよりは男性と女性を表し
ているのではないかと思われるぐらい違う脚の彫刻部。見えない
所の作りが意外にお粗末な事。18世紀の後半70年ほど不明
だった時期がある事と意外に研究がなされていないのには
びっくり。まあ。1821年以来代々あるファミリーの所有物で一度
もエキシビジョン等に貸し出された事が無いので尚更か。何が
まだまだ出てくるか乞うご期待。
バロックは初めて世界規模で広がったアート・ムーブメントである。
カソリックの広がりと共に、イタリアをスタートに近隣の国、北欧や
イギリス、さらに南アメリカやフィリピン等の東南アジア各地
にまで広がった。宗教的な繋がりと建築が一番の特色なの
だろうか。
シンポジウム自体はイギリスの家具史界の層々たる顔ぶれが
集まった。あのBBCの「アンティーク・ロードショー」で見る顔や
ディーラー、オークションハウスのスペシャリスト、研究家、
キュレーターに保存修復家。僕が行っていたカレッジの
チューターにも会った。まあ、相変わらずアジア人はほとんど
いなかったが、、、。
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