"Cucci" Cabinet for Sale
今現在わかっている、ドメニコ・クッチ(Domenico Cucci)の
ルイ14世のゴブラン工房で制作した家具は3つしか残っていない。
そのうち2つはペアで、アニック城にある。そして、残りの一つが
12月にロンドンでオークションにかけられる。(とはいえ、どんな本
見ても80年代頃まではそのペア以外存在しないと思われていた
ようだ。)
ドメニコ・クッチ自身の事については多くはわかっていない。
現在のイタリア・ウンブリア州のトディ(Todi)の生まれ。ローマに出て
きた後、家具製作の修業をし(この場合は徒弟制度)フランスへ。
その当時の首相であったマザリン卿の推挙でゴブラン工房へ入った。
フィレンツェのグラン・デュカル・ワークショップ
(Grand Ducal Workshop)で作られたと思われるピエトラ・デュラ
(石のモザイク)の動物をデザインされたプラークを使った所は、
アニック城のペアのキャビネットを彷彿とさせる。本体は鼈甲張り。
こういうのはプライヴェーとのクライアントに買われると、もう見る事
が出来ないんだなあと思ってしまう。
"500 Years: Decorative Arts Europe"
Christie's London King St.
2009年12月10日
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