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2009/12/03

Satinwood

サテンウッド

サテンウッド、名前の通りその表面が、シルクのような光沢を
持っていることにより付けられた。しかし、その可憐な名前とは
裏腹に家具材としてはかなり厄介な材木の一つ。

木目の向きが数センチ毎に交互に代わる為、鉋を当てよう
ものなら逆目の部分がガシガシになってしまう。面に対しての
浅い角度のブロック・プレーン(Block Plane)を使っても同じ。
結局、鋸でギリギリまでラフにカットし、キャビネット・スクレーパー
(Cabinet Scraper)で仕上げるなければならない。

P1050843

一般にはウェスト・インディーズ・サテンウッド(West Indies
Satinwood)、イースト・インディーズ・サテンウッド(East Indies
Satinwood)の2種類がある。イースト・インディーズの方がやや
大きな木、材の色がやや薄い。切るとココナッツのような甘い
匂いがする。油分を多く含むため、接着剤の乗りが悪い。等の
特色がある。

サテンウッドの木自体は直径で50cm前後の材を取るにはとても
小さな木。上の写真は、無垢のサテンウッドで作られた
ホール・チェアー(Hall Chair)。19世紀末の、シェラトン・リヴァイバル
というよりは18世紀末のオリジナル。そもそも、量が少ないうえに
一本の木からもたいして取れない、しかし、需要は高まる一方。
金額的に間違いなくかなり高い椅子だったに違いない。

座面も、背中も一枚板。しかし、今では反り、捩れ、割れの
オンパレード。直角なんてどこにもないようだ。右左の座枠は
捩れ、前足のほぞを割り、座面は波打ち、座枠をかなり調整
しないと、ガタガタ。その全体がそっくり返った状態で上手く均等が
取れている。ここのバランスが一番難しい所。全部を杓子定規に
直していくとどこかに皺寄せが必ず来る。こういうのが修復の
醍醐味だったりする。

持つとかなりの重量感。ブナで作った椅子が2kgだとすると、同じ
構造でサテンウッドを使うと約2.77kg。キューバ産マホガニー材
よりオーク材よりも重い。主にベニアで使われる理由に納得がいく。

また、工房内でココナッツの甘い香りが漂うと、あっ、誰かが
サテンウッドを切っているななんて思うのです。



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