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2010/04/23

ワシントン条約

Washington Convention

某オークション・ハウスで聞かれた。

「このベニア、なんの木かな??」

壁に掛ける時計のバックボードの装飾。ムーブメント自体は
エドワーディアン期の物(1901~1910)。ベニアは見る限り
リオ・ローズウッド(Rio rosewood 下の写真参照)。聞くところに
よるとリオ・ローズウッドは俗に言う「レッド・データ・ブック」に
記載されているので、ワシントン条約に引っかかり、輸出入等の
取引が出来ないとの話。

Rosewood

ワシントン条約というのは、正式には「絶滅の恐れのある
野生動植物の種の国際取引に関する条約」(Convention on
International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and
Flora)の事。1973年にアメリカのワシントンで採択されたことから
ワシントン条約と呼ばれる。象牙や鼈甲がそれに入っていたのは
知っていたが、リオ・ローズウッドは初耳。

アンティークに関しては通常、ガット(GATT 関税および貿易に
関する一般協定)で、100年以上経った物に関しては、きちっと
証明が出来れば、お咎めなしのはず。

ただ、その時計部門の専門家が言うにはバックボード自体、
20年前に作られた物らしい。要するにリプロと言う事のようで、
そこの表面に使ってあるベニアが問題の焦点になっている。

アジアでもローズウッドが採れるが、木目が少し違う。だが、
そのベニアが100%南米産の物かとも証明出来ない。バックボード
の一部からサンプルを取り顕微鏡を使い木目を確認するれば
はっきりするが、時間と手間がかかる。オークション・ハウスと
しても必要のないリスクは取りたくない。さあ、どうする?

法律自体の目的は、売買による狩猟や採取をさせないようにして
今生きている絶滅品種を守ろうという意図だと思う。国際間の
取引を全部禁止すればいいのかと言うのも少し違うような気が
する。多くの修復工房や家具作家が、すでにベニアになった、
リオ・ローズウッドをストックしているに違いない。象牙や、鼈甲
にしてもそうで、100年以上前の象牙を使って根付をつくったら
どうなるのか、100年以上前のローズウッドのベニアを使って
テーブルを作ったらどうなるか、正確な回答はない。

法治社会に生きる今、法の順守は大切だが、法で全てを取り
締まる事は不可能。自然界にここまで人間が介入してしまっている
以上、それを踏まえて新しい打開策を見つけなければいけない
時に来ているのかもしれない。

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