Taxidermy
「剥製」
"死亡した動物を生きていた時の容姿に近い状態で保存する
ために、その表面をはがして保存できるように処理し、中に
人工物を詰めて元の形にすること。あるいはその様にされた
動物。観賞用、あるいは研究用に作られる。"
古いマナーハウスなどに訪れると、動物や鳥等の様々な剥製
が由緒正しく、そして誇らしげにガラスの
ディスプレイ・キャビネットに入れられて飾られている事が
ままある。人として、普通の感覚で、これらの剥製はあまり好き
ではない。
剥製にするという事自体は古代エジプトより、行われてきた事で
あるが、ここイギリスで一挙に需要が増加するのはヴィクトリアの
時代である。この時代、大航海時代で、世界の覇権国家であった
大英帝国は、世界中の富を持ちかえる。さらに、1840年代の
チャールズ・ダーウィンによってとなえられた新しい進化論
「種の起源」の議論、是か非が自然科学への関心へ拍車を
かけた。
インドホシガメの甲羅。インドやパキスタンが原産の陸ガメ。
鍵穴が開いてたりする。その頃インドを、統治していた大英帝国
の役人が作らせたお土産物の類か??
ノベルティ・ボックスと呼ばれる、インドホシガメの甲羅を使った
箱。切り口面にサテンウッドを使い、幾何学模様で飾られた蓋。
20世紀初頭の物と思われる。
個人的に言わせてもらえば、悪趣味以外何物でもない。以前、
通っていたカレッジの入口に象の本物の足を使った入れ物が
あって驚愕した事を覚えている。この手は、狩猟の成果を残すと
言う意味合いなのだろうが、どうも肌に合わない。
ホシガメさんに合掌。

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