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2010/08/07

East Anglian Chair

イースト・アングリアの椅子

P1070838

ロンドンから、北東に一時間くらい走ったぐらい、エセックス州
(Essex)、ノーフォーク州(Norfolk)、サフォーク州(Suffolk)等を中心
とした辺りをイースト・アングリア地方(East Anglia)という。

7世紀頃にあったアングロ・サクソン人の七王国の1つアングル人
のイースト・アングリア王国がこの辺りあったことに由来する。
今もそうだが、イギリスの交通の要所のメインから外れる、
イースト・アングリアは交通の便があまり良い所ではなく、風土的
にも、他の所に比べるとやや疎開された感じがある。

それ故に、独自性が高く、この辺りでは、椅子制作専門の職人
(Chair Maker)と家具専門の職人(Cabinet Maker)が分かれていた
そうだ。普通、カントリー・チェアーというとボジャー(Bodger)と
呼ばれる、森に暮らす職人たちによって、挽き物による丸棒での
構造が中心で制作されるが、イースト・アングリア地方では
椅子職人によって工房で作られていた。

一般的に座面は、木の板か、藺草(Rush)編みのシート。上の写真
のような椅子はスクウェア・バックのキッチン・チェアと呼ばれる。
トーマス・シェラトン(Thomas Sheraton)のデザインの影響を受ける物
で1790年から1830年ぐらいに作られたものだろうと推察できる。

面白いのは1801年に発行されたノーリッチの椅子職人の
価格目安表をみると、基本のシンプルなスクウェア・バックの雛型
の形があって、それにオプションで、座面を曲線にしてほしいだの、
背ずりの意匠を変えて欲しいだのが注文出来る。雛型では、
エルム材(楡)、アッシュ材(トネリコ)、ビーチ材(ブナ)、
ウォルナット材での価格の違いはなく、チェリー材にした場合に
のみ若干価格が上がる。

P1070840

座面はバーチ材にのようにもみえる。特筆は椅子の座枠のほぞが
背ずりに対して貫通している事。これは、あまりイギリスの家具では
見られない。アメリカのヒッコリー製の家具やパイン製の物などでは、
強度を上げるために出来るだけほぞを長くしたりするが。

P1070844

イースト・アングリアの椅子と思っていたが、実はアメリカ製なんて
事もありうる?? 特にこの辺りは、17世紀の清教徒革命の頃に
大挙してアメリカに渡った経緯がある。もしくは、アメリカから
里帰りしてきた椅子職人によるものか、、、、。


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