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2010/10/14

"Meredew" Chair

「メレデュー」社の椅子

P1080433

イギリス・メレデュー社の椅子

ローズウッドの化粧板のプライウッドに、恐らくブナ材の脚部に
エボナイズ(Ebonised 黒檀に模して黒くする事を言う)の仕上げ。
生地張りの座面は裏からネジで固定されている。

典型的なミッド・センチュリーの椅子である。

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19世紀にロンドン、イズリントンでサイドボード等の家具を製作
していたダニエル・メレデュー(Daniel Meredew)と彼に鏡を
卸していたハード・アンド・オースティン(Hard and Austin)によって
メレデュー社は始まる。

ハード氏がメレデュー氏の家具ビジネスを買い取り、ロンドン郊外
のレッチワースに拠点を移したのが1914年の事。レッチワースは
イギリスで初めて「ガーデン・シティ」のコンセプトを持って誕生した
街で、日本の田園調布等はこの街を参考にしている。ちなみに
田園都市と言う言葉は、このガーデン・シティの訳語(意訳語)で
ある。

50人以上の従業員とその家族を連れて、レッチワースに移った
メレデュー社は規模を拡大していく。この頃は、伝統的な家具を
作っていたようだ。戦後、新しい時代の到来に伴い、ドイツから
亡命してきたデザイナー、アルフォンス・ローベンスタイン(ドイツ
からの亡命と言う事はユダヤ人??)を選任デザイナーに採用。
ここから一挙にデザインが変わっていく。

古い、伝統的なラインを全部廃止し、全てを新しいモダンなライン
に変えていく。上の椅子は恐らく、その当時の一つではないかと
思われる。デンマークの家具などでも良く見られるローズウッドの
ベニアを成型したプライウッドに貼り、コントラストをなすように脚部
は黒くしてある。

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11mmの厚みのある背板部分は、木目が縦横にと10枚以上の
薄板が重ねあわされて作られている。当時は
レゾール形フェノール樹脂系接着剤が使われるのが一般的のようで、
耐水製、耐熱性、耐候性が高く、木材や金属には強力な
接着力を持ち、船舶などに主に使われていた。

この後、メレデュー社は、他の会社と同じように、70年以降の
家具産業にとって苦しい時代に突入し、合併や買収を繰り返し
1990年に100年以上に渡る会社の歴史に幕を閉じることとなった。

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