馬毛
Horse Hair
ホース・ヘアーと一般に言われるのは、馬の尻尾の毛のようで
家具修復においては、椅子張りのあんこに使ったり、編んで張地
にして使ったりする。
イギリスで馬毛が椅子のあんことしていつ頃から使われ始めたの
かははっきしないが、18世紀の初頭にヨーロッパで使われ始めた
のが始まりのようだ。それ以前は、馬毛に限らず、鹿やヤギ、藁
などがあんことして張地の下に詰められていた。
馬毛は何度でも使えるリサイクルの可能な材料。古い椅子などに
使われていた馬毛はカーディング・マシン(Carding machine)と
呼ばれる機械に掛けて、撹拌し中のゴミを取り除く。元々油分を
多く含んだ、腰の強い毛なのでペチャンコに潰れていたものの
またふっくら息を吹き返す。白い毛の方が良いと言う事を
聞いたことがあるが、自分の経験上、あまり色は質には関係
ないようにも思える。
その昔は、馬毛はあんこにするより、編んで張地にする方が一般
だったようだが、今ではその馬毛を使ったファブリックを作っている
会社はイギリスでも1社かし存在していない。
ジョン・ボイド・テキスタイル社(John Boyd Textiles)が、その生地屋。
しかし、そのジョン・ボイド社でさえ、馬毛は中国からの輸入なの
だそう。普通の生地よりも長持ちするが、高価。しかし、あのシック
な質感は他の生地には出せない。自分のこれと言う1脚には是非
張りたい一品である。
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コメント
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ありがとうございます。機械が有るのですね。
投稿: amsuzu | 2011/06/22 12:26
そうなんです。
うちの会社のは、あまりに馬毛にまみれていたので載せませんでした。
カーディング・マシンでイメージ検索すると結構出てきますよ。
投稿: quilastudio | 2011/06/27 22:34