Rebate Plane
作里鉋(しゃくり/さくりかんな)
日本では作里鉋と言う敷居やかもいの溝を削るかんながある。
台はやはり木製で、樫の木製が多い。ヨーロッパでも18世紀頃は
木製の鉋、産業革命後の18世紀末から19世紀にかけて鋳鉄を
使った鉋が増えていく。それ故か、いまだに残っている鉋も多い。
手前の鉋はスコットランドはグラズゴーの"A Mathieson & Son"製。
鋳鉄のボディに紫檀のインフィル(infillと呼ばれる)。3/4インチ幅
の使い勝手の良いサイズ。
100年以上前の鉋だがいまだに現役。
奥の鉋はフランス製。イギリスの物に比べると何故かボディが
3/4インチほど長い。単に規格の違いなのだろう。だが得てして
大陸のヨーロッパのサイズは島国のイギリスのサイズより何でも
一回り大きいのは確か。
こちらは"AUX FORGERON VULGAIN A PARIS"と読める。パリ
の鍛冶屋"VULGAIN"とでも訳すのだろうか。材はバーチ(樺)の
様に感じるが、確定は出来ない。良い色である。
面白いのは、持ち主だった職人さんの名前のスタンプ。イギリス
ではスタンプを当てがってハンマーで叩いて、マークするので上の
写真のように活字は周りに対してへっ込んでいる。しかし、、、、、
フランスの職人さんが一般に使うスタンプは、文字が周りよりも
浮き出ている。これは結構謎で、どうやってやるのかいまだに
わからない。その文字残しである大きな範囲の周り全体を
押しつけるのだと思うのだが、誰か知っている人、もしくはこの
スタンプ・マークが出来るスタンプを知っている人、教えてください。
(中ほどやや左に下から上に、"E MASSERO"と読める。)
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