Coleridge Collar
コールリッジの首飾り
話が出てきたのは先月の初め頃。
コールリッジ卿が、2大オークション・ハウスの1つサザビーズを
訴えると言う。何年か前にあった話は、オークションのカタログ
に明記されている説明書きが違ったと言う物。製作年に関する
事で、一世紀(100年)違っていた。もちろん100年違うとヴァリュー
も違う訳で、それで訴えられたはず。
今回のは、少し違って、御先祖様代々の金の首飾りを、恐らく
売却するつもりで、サザビーズにどのくらいの価値があるかみて
貰っていた。最近のオークション・ハウスはオークションでの
仲介料による利益と同じぐらい、俗に言うプライベート・セールでも
利益を上げている。
オークションは言うまでもなく、売りたい人、買いたい人が集まる
場所で、プライベート・セールと言うのはその売りたい人、
買いたい人を直接マッチ・アップさせるとう、いわゆるディーラー
と呼ばれる人たちの仕事なのだが、世界中に顧客を持つ
オークション・ハウスが参入してきてるのである。
コールリッジ卿、35,000ポンドの価値と言われ、
プライベート・セールで売却。その数年後、購入者がその首飾りを
もう一つの2大オークション・ハウス、クリスティーズに持ち込み、
オークションで売却。なんと、落札金額は313,250ポンドであった。
なんと10倍!!
サザビーズは17世紀に作られたものとし、クリスティーズは
オリジナルの1546年もしくは1547年とした事による違いであった。
モンタグ卿が付けるコールリッジの首飾り。ヘンリー8世によって
与えられて物とされる。
金は、オーガニックの物などと違い、時代測定(推定)が難しそうで
ある。蛍光X線分析法でもどんな金属が含まれているかは出て
くるが、時代推定はその当時の技術では不純物がどれくらい混入
しているかとか、そういう断片的なものでしか判断出来ない。
裁判の判決ではサザビーズが出した価値額は、「まあ、妥当」と
言う事で両者決着がついたが、この裁判費用は1億円を超えると
言われている。結局、儲かったのは弁護士だけと言う事になるの
だろうか。
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