2 books about Export Japanese Lacquer
2冊の輸出和漆器の本
「輸出輪漆器」と訳してみたが、しっくりいかない。
英語で作られた言葉。日本語には無い言葉。
こう呼ばれる和物の漆器が海外の博物館や個人収集家の許
に数多く存在する。その輸出元である日本の人が、その存在
を認知し、本格的に研究し始めたのは30年余り。
輸出用に作られた物、故に、日本的ではない装飾や構図が多々
あり、そもそもの興味の対象から外れたのかもしれない。
その漆器に付加価値を見出し、模倣の技まで完成させる異国の
人々達。
美術史における輸出漆器の研究は、ヨーロッパでは早い段階
から行われてきた。
見せる事が、良しとする西洋。
見せすぎると目垢が付くとされる日本。
それ故に、紫外線による漆の塗膜の劣化に早く気付いたのは
西洋人であった。その美をいかに維持するかが最初の課題
だったに違いない。
双方から見た輸出漆器に関する2冊の本。
何故、漆器は西洋人を魅了したのか??
何故、日本人は漆器を輸出したのか??
どこがお互いのメリットだったのか??
これが貿易の肝である以上、絶対知りたい答えであるが、、、、。
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