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2012/06/03

I don't like balloon-back

バルーン・バックは好きじゃない

俗に言う、バルーン・バック・チェアーは、19世紀中頃の、
ヴィクトリア女王の時代に流行り出したスタイルで、
アンティーク家具と呼ばれる中では比較的買いやすい類の物
かもしれない。

Sam_3211

構造的に、バルーン・バックが出始めた頃と同時に、大きな変化
が起こった。ダボの発明である。丸棒としてのダボではなく、
ホゾグミの接合部に変わるものとしてのダボの使用である。

背中の潰れた丸は4つの部分から出来ている。
時計の時間で説明すると、

-9時から3時までの一番上の背ずり、材は横使い
-3時から5時まで、7時から9時までの2本の後ろ脚の延長部分、
 材は縦使い
-残った5時から7時までの後ろ脚の延長部分の2本の間の短い
 横の部分、材は横使い

特に、重要なのは3時と9時に位置する接合部。
上の横使いの材と下の縦使いの材が接合する所。

材の収縮の違いによる穴のずれ。

Sam_3209

以前にそうやって、破損した上の部分。それによって、今度は
また違う所にストレスがたまり破損。右のダボは折れていたので
上の破損した場所を跨ぐようにもとより長いダボを入れる。

Sam_3210_2

接合に無駄な力をかけると、歪みが生じるのでマスキング・テープで
固定。

Sam_3212

壊れる前の状態に戻しただけなので、その前の修理跡は見える。
材を、セーブする為のこのダボによる接合。基本的には膠を
使うので面と面の部分は、材の収縮などの外部作用により
すぐに外れる。大概の場合はダボががんばって支えているの
だが、歪みには弱く、折れる。そもそもの弱い接合部を補おうと
さらに強い接着剤(例えばエポキシ系)を使うと、最悪でダボは
割れる、接合部は破損するで次の修理・修復の時に大変なこと
が予想される。

一番やってて、面白みのない修復がこのバルーン・バックの椅子
の修復。手作業の未だに殆ど狂いのないジョージアンの接合部
に比べると、この機械仕上げの大量生産による接合部は
いただけない。

バルーン・バックでもホゾグミの接合部であれば、もう少しは
好きになれたに違いない。

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コメント

ビクトリアバルーンはみんなダボ継ぎなのでしょうか?
それとも背の部分のみダボなのでしょうか?

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