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2012/08/16

Stamping works

スタンピング技法

Sam_3557

コロマンデル・ウッド(Coromandel wood)と呼ばれる、黒白の明暗が
はっきりしているタイプのエボニー(黒檀)。インドのコロマンデル海岸
からヨーロッパに向けて輸出したことからこの名前が付いている。
産地は、インドやインドネシア、フィリピン。

コロマンデル・ウッドのソファ・テーブルの天板の一部。メインに
コロマンデル・ウッドのベニアがマホガニーの躯体に、淵の部分には
黒いエボニーに真鍮で星とストリンギングがあしらってある。かなり
目を引くコントラスト。18世紀の終わり頃から19世紀の頭にかけて
よく使われたこのコンビネーション、真鍮と黒檀。金と黒。

100年ほど前のブル・ワーク(Boulle Work)と違って、この真鍮の星は
スタンピングと言う技法で切られている。型を真鍮板の上に置いて
圧力をかけて一挙に打ち抜く方法。19世紀の初めごろから使われ
始めた。これによって、より簡単に繰り返しのパターンが作れるよう
になった。以前だったら、同じものをシコシコと糸鋸で切らなければ
ならない。

Sam_3558

Sam_3559

エボニーのベニアは1.2mmぐらい。真鍮の星は2mm。真ん中の丸
はプラグの様に最後に叩きこんである。皆が同じ厚さかと思いき
やばらばら。真鍮は恐らく2mm以下だとスタンピングの時に
曲がってしまう為厚めの物が使ってある。ベニアは標準の厚さ。
脆いエボニーの小さな部分は厚みを付けて扱いやすくしてある。
真鍮ののカットはテーパー(先細り)、エボニーのプラグのテーパー
になっている。

表面から見るとただのフラットだが、裏を見ると製作上の苦労が
実に見える。この丁度リージェンシーの時代このスタンピング技法
と国産の材にこだわって作った家具作家にジョージ・ブロック
(George Bullock)がいる。かの幽閉されていたナポレオン1世にも
家具を供給したブロックはこの時代を代表する作家である。

Cluster_7254130

国産のブラウン・オークにエボニー、スタンピング・ワークの真鍮。
椅子の背もたれの一部。

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