« 工芸の美 | トップページ | Bugatti »

2013/03/17

Canterbury #2

カンタベリー その2

カンタベリーのその1はこちら→"Canterbury"

Dscf9617

典型的なカンタベリー。

シェラトンの1803年に出版された"The Cabinet Dictionary"による
と2つの意味を持つカンタベリーと言う名前。

Furnituredesigns00sheruoft_0114

1つ目は下の図にあるような物で、ダイニングテーブルの脇に置き、
お皿やカトラリーを置いておくための物。確かにそういう形をして
いる。もう一つは、今現在カンタベリーと言う言葉はこちらを指して
いるであろう楽譜入れ。

マガジンラックと言ってしまえば想像がつく形。しかし、必ず下に
引き出しが。

Dscf9619

ローズウッド製で出来は良い。しかし、部材も細く、パーツ数も
多い為、完全にばらしてしまうと、かなり注意して組み上げを
要する。新品で組み上げる時にはあまり気にならない所だが、
数百年使われてきた家具たちは、使われ方、直され方で、
今のコンディションが大きく変わる。

このカンタベリーが意外に程度がいい物が残っていないのは
そんな理由が一つではないだろうか。楽器を演奏することは
決して女性の為の物ではないが、このカンタベリーは女性的な
華奢な物が多いのも事実。今の紙の重い雑誌の類を詰め込ん
で取っ手を持つと壊れること間違いないである。

Dscf9615

ローズウッドは一般に紫檀と訳されるが、このローズウッドは
ブラジル辺りの南米産。色見も薄くオレンジと濃い茶色の
斑模様を特徴とする。退色が早く、色合わせに苦労する一品
である。


« 工芸の美 | トップページ | Bugatti »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Canterbury #2:

« 工芸の美 | トップページ | Bugatti »

フォト

instagram

2025年3月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ