Canterbury #2
カンタベリー その2
カンタベリーのその1はこちら→"Canterbury"
典型的なカンタベリー。
シェラトンの1803年に出版された"The Cabinet Dictionary"による
と2つの意味を持つカンタベリーと言う名前。
1つ目は下の図にあるような物で、ダイニングテーブルの脇に置き、
お皿やカトラリーを置いておくための物。確かにそういう形をして
いる。もう一つは、今現在カンタベリーと言う言葉はこちらを指して
いるであろう楽譜入れ。
マガジンラックと言ってしまえば想像がつく形。しかし、必ず下に
引き出しが。
ローズウッド製で出来は良い。しかし、部材も細く、パーツ数も
多い為、完全にばらしてしまうと、かなり注意して組み上げを
要する。新品で組み上げる時にはあまり気にならない所だが、
数百年使われてきた家具たちは、使われ方、直され方で、
今のコンディションが大きく変わる。
このカンタベリーが意外に程度がいい物が残っていないのは
そんな理由が一つではないだろうか。楽器を演奏することは
決して女性の為の物ではないが、このカンタベリーは女性的な
華奢な物が多いのも事実。今の紙の重い雑誌の類を詰め込ん
で取っ手を持つと壊れること間違いないである。
ローズウッドは一般に紫檀と訳されるが、このローズウッドは
ブラジル辺りの南米産。色見も薄くオレンジと濃い茶色の
斑模様を特徴とする。退色が早く、色合わせに苦労する一品
である。
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