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2013/03/27

Plywood

プライウッド(べニア)

べニアと言うと安っぽい家具の代表のようなイメージを持って
いる人は案外多いに違いない。

今でこそ普通にあるべニア。アイデア自体はものすごく古く、
メソポタミア文明の時代にはべニア(薄板を積層にしたもの)が
存在したらしい。

18世紀には手動で鋸を引き、薄板にし、それを接着剤で
重ね張りしたものが使われていた。

19世紀、ベントウッドで有名なトーネットも初期の頃、べニアを
使った曲げ木を研究して一人で、無垢材の曲げ木の方法を
見つけてからはべニアを使った方法は諦めたそうだ。

今の様なべニアが出てくるのは、ロータリー・べニア・カッターが
発明された1890年以降、キャビネットや鏡の背板以外で商業的
に使われだすのは第一次大戦以降まで待たなければならない。

そのころのべニアはハイテクの象徴。新しい素材として
もてはやされた。

Dscf9577

この、船のジオラマの背板に使われている3層のべニア。無数の
虫穴が開いている。今のべニアにはまず見られない。

Dscf9578

前面は恐らくオイル・ベースの塗料で塗られているせいか、
虫穴はほとんど見当たらない。

Dscf9580

虫食いで上二枚の積層が完全になくなっている。初期の頃の
接着剤はいまだに膠が使われている。それ故に虫には恰好
の餌。第二次世界大戦以前のべニアではよくみられる症状
である。さらに、修復はとても難しい。経験上どんなに、どんな
修復をしても元通りに座れるようになることはほとんど無い。

X

バウハウスで教鞭をとっていたマルセル・ブロイヤーが1936年に
ロンドンでアイソコン社(Isokon)のためにデザインした長椅子。
アアルトのスツールにインスパイアを受けたとされる。

成形べニアによる一品。初期の頃の物はエストニアで作られて
いて、接着剤は膠。虫に食われている座面を見たことがある。
膠の使用はその椅子が1930年代に作られた初期のレア物の
印だが、その反面虫食いでもう座れないなんてこともある。

因みに、同時代に作られたアアルトのべニア家具には膠では
なく合成接着剤が使われているのでそういう問題はないようだ。




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