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2013/05/22

和洋折衷

Pick whatever you like and blend into your taste

「和洋折衷」

難しい言葉である。
明治維新後の開国した頃の造語に違いない。

今でこそ、和洋折衷は当たり前だが、江戸時代の鎖国をしてい
た頃の日本では珍しい事だったに違いない。ただ、以前からの
神道と大陸から来た仏教を旨く融合して自分たちのオリジナル
を作ってしまったように、そのような資質はもともと日本人は
持っている物なのだと思われる。

Lacquer_chair
先週、ロンドンはアジアのアート週間で、アジア関連の
オークションやディーラーの展示などが多くあった。日本領事館
でも根付のエキシビジョンがおこなわれていたぐらい。

上の椅子は某オークションハウスで出展された一品。

西洋のデザインに、日本の蒔絵。

デザインは18世紀初頭のクイーン・アン時代の椅子。籐張りは
1666年のロンドンの大火災以降に流行した物。黒塗りの漆に
金の蒔絵は、種子島にポルトガル人が渡航して以来、西洋
では日本の漆芸として高く評価されたコンビネーション。

材はよくわからないが、意外に重い。構造はヨーロッパの物で
はなく、日本もしくはアジアのオランダやイギリスの植民地で
作られた物と言う可能性が強い。

普通背ずりの構造は、左右の後ろ脚から伸びてきた両背ずり
に上からかぶすように笠木が来るのが英式、笠木を両背ずり
で挟み込むようにするのを仏式とされるが、この椅子の背ずり
は上でも無く、横でも無く、斜め45度の所で組み上げてある。

この手のバイブル的である
"Japanese Export Lacquer 1580-1850"
によれば、オランダ東インド会社の寄港地であったバタビア
(今のジャカルタ)で作られたと思われるとの記述。

ぜひ、製作材の識別をお願いしたいものである。

1980年代にドイツのケルンで行われたヨーロッパとアジアの漆の
展覧会で、ほぼ同デザインの物が出展されていて、そこには
12脚組の一脚と書かれてある。

2006ah0398_jpg_l

こちらは、時代は少し後になるが、中国で椅子も作られ、漆塗り
された椅子。

西洋の18世紀のデザインの物に、日本でキチッと蒔絵が施さ
れた家具はそうは多くない。明治に作られた沼津の御用邸の
天皇の肘掛椅子のようにヴィクトリアの時代のデザインで日本
で全て作られた場合などは出生がはっきりわかっているが、
18世紀の物は、未塗装の物を持って来て、蒔絵を日本で
施したのか、日本の指物師の様な家具職人が作り、蒔絵を
施したのか、よくわかってない物が多い。

誰があの椅子買ったんだろ??


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