« Coronation Stool | トップページ | Extravagant Inventions »

2013/06/22

Wing Chair

ウイング・チェアー

家に置く場所さえあれば、一脚欲しいなあと思う男性は多いに
違いないこの安楽椅子。このゆったりとした座り心地でうたた
寝するのも悪くないはず。

このデザイン、始まりは意外に古い。

もともとは、フランスの貴族の為のスリーピング・チェアーと
呼ばれる背もたれの角度が可変する優れものの椅子が発展
したものとされる。

17世紀末のナントの勅令(カソリック、プロテスタントの信仰の
自由を認めるもの)廃止後、多くのプロテスタントのユグノー難民
がカソリックのみの国に戻ったフランスを離れたのを機に、その
イギリスなどに渡った人達を通じて伝わったとされる。

Dscf1126_3

そのウイング・チェアー、一番上のトップ・カヴァー、中の
スタッフィングを取り除くといたってシンプル。以前、ロンドンの
アンティーク屋でこういう状態でウイング・チェアーが売られて
いるのを見たことがある。

ある意味で言えば、ここまで古い椅子だと中を見せるというの
は勇気ある行為かもしれない。300年あまりの長い間、最低
でも何回かの張替に修理、もしくは修復なんてのを経ている
に違いない。一度、駄目直しをされたものを戻すのは大変である。

Dscf1124

この時代のウイング・チェアーで程度のいいものはあまり残って
いない。もともとの絶対数が少ないのもあるが、見えるところの
材はウォルナットに精巧な彫刻。座枠や背もたれの隠れてしまう
ところはブナ材。虫食いの多いこの時代のウォルナット製の家具
は意外に生き残ってない。

上は前足の接合部を上から見たところ、濃い色がウォルナットの
前足の上側の木口部。左右から座枠がほぞ組みで差し込んで
ある。面白いのは普通はそれで終わりなのだが、隅木のように
前足の裏側の部分に材を接着し、座枠の内側が綺麗なラインを
描くように加工してある事。良い物は見えない所にも手を
かけている。

Dscf1122

絶妙なプロポーションである。






« Coronation Stool | トップページ | Extravagant Inventions »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Wing Chair:

« Coronation Stool | トップページ | Extravagant Inventions »

フォト

instagram

2024年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ