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2013/10/12

リュールマンのデイ・ベッド

Day Bed by Émile-Jacques Ruhlmann

アール・デコの時代は、それ以前の、アール・ヌーヴォーの
3次元的な時代に比べるといたって平面な時代である。

その平面さに多様性を持たせるために、様々な素材が用い
られる。デュナンやグレイによって日本の漆技法が使用され
たり、シャグリーンと呼ばれるエイの皮や象牙、木目に特徴
のあるマカサー・エボニーやアンボイナ、銀メッキ等の素材が

登場する。

Dscn1915

アール・デコ期のキャビネット・オン・スタンド。シャグリーン
張りで象牙の縁取りが入る。ハンドルは銀メッキ。

この時代の著名な家具デザイナーの一人にリュールマンが
いる。パリ生まれのリュールマンは実家の事業を受け継ぐ形で
この業界へ。珍しい、高価な素材をふんだんに使う彼の
デザインする家具はかなり高かったようだ。

詳しい彼の家具に関しては→こちらへ

Dscf1841

リュールマンのデイ・ベッドの脚の部分。

無垢のブナで心材をそこへ厚めのマカサー・エボニーのべニアを
木目を縦に張ってある。どうやら使っている接着剤は動物系の
膠と思われるもの。

厚めのべニアは、バンド・ソーで切り出さなければいけない。
そこへ鉋をかけるのだが、向きを間違うと、木目が起き、その後
サンディング・ペーパーをかけても、取り除くことが出来ない傷が
ついてしまう。

Dscf1843_2

そこに、リグナムバイタ製のキャスター。真鍮製のスリーブに
恐らくただの鉄合金の棒が、U字の釘で止めてあるだけ、上物の
華やかさに比べる、意外に粗雑。フランス家具では意外と
多かったりするが、これは国民性か??

今回は、車輪の擦り減った部分を同じ素材を使い、脂肪族樹脂系
の接着剤を使った。

そもそも、リグナムバイタを使った修復と言うのは、長くこの仕事を
しているが初めて。この油分の多い材にどれくらいこの接着剤が
頑張れるか、少し見守る必要がありそうである。




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