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2014/03/09

Woodscrews

木螺子

Dscf2401

木螺子は、18世紀の初頭から、家具製作に使われ続けてきた。

基本的に、使われるのはスロッテッド(Slotted)・スクリューと
呼ばれるマイナスネジ。それに対し、日本で一般的なプラス頭
のネジは発明者のアメリカ人、ヘンリー・フィリップス氏にちなん
で、フィリップス・スクリューと呼ばれる。

日本では既に、生産を中止しているであろうこのマイナスネジ、
ここイギリスでも需要減によって次第に、手に入りにくくなってき
ているのここの所よく感じる。

サイズは(番号)x(長さ)で表せられる。家具修復で使うのは0番
から14番ほどまでか。

番号は、シャンクと呼ばれるネジが切って無い円柱部分の直径で
決まっている。0番から4/64インチから1/64インチ(約0.4mm)づつ
番号が一つ増える毎に、いくつかの例外を除き増えていく。
長さは全長。大体良く使うサイズは1/8インチ(約3.2mm)毎に
作られている。

世界的に、メートル法が採用され、学校でも子供たちはメートル
を学ぶが、やはりこの辺の手に職系の仕事ではインチ、フィート
が基本。

しかし、今日、マイナスネジを使わなければいけない機会と言う
のはあるだろうか??






あまり想像がつかない。それが故に日本などは、一般に
マイナスネジを買うことは難しい。(ほぼ不可能??)

それは、おそらくイギリスも同じで状況であろう。20年ほど前に
Nettlefoldsと言う、ヴィクトリア時代から続いていたネジ製作会社
が倒産して以来、ますます悪くなっているに違いない。

2,30年後はまだいいとして、今使われているアンティーク家具が、
無事に次の世代に受け継がれる時、マイナスネジなんてものは
どこにも存在しないかもしれない。

Gkn_2928

ゲスト・キーン・ネトルフォルズ社のディスプレイ・ボード。
Guest, Keen and Nettlefolds Limited
皆ネジやボルト、フックです。




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