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2014/11/16

洋家具雑考 その2

The beginning of Western Style Furniture in Japan part 2

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江戸から明治に移る幕末期を研究されている方には、良く知られている一枚の写真。山口県文書館に収蔵されるている一枚である。

少し前まで、この写真に写る女性、あの坂本竜馬の妻お龍さんではないかと、されていたそうで、今は人気芸者のおたつさんのブロマイドであると識者の中では一致しているようです。

撮られたのは、東京、浅草大代地にある内田九一の写真館のスタジオで明治3年以前に撮られたもののよう。内田九一は幕末から、明治初期に活躍した写真家。明治天皇の肖像画を撮影したことでも有名です。

さて、問題はその隣に写っている椅子。

恐らく間違いなく、イギリスのCoalbrookdalei鋳造所で作られた、鋳物製のガーデン・チェアー。このコールブルックデールは世界初の鋳鉄製の橋をかけた場所として有名。

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このデザインがいつ意匠登録されたかははっきりしませんが、1800年前後に作られた、ホール・チェアを参考にしたのではないかと言う感じがします。

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ジョージ3世時代のマホガニー製のホールチェア。

さて、誰がイギリスから持って来たんだろうと言う疑問。

鋳物の重い椅子。九一はもともと長崎の人間。フランスの影響が強い東京周りでよりは、むしろ彼の地でイギリス人との付き合いがあり、そこで入手したと言う事も十分考えられます。しかし、どうしてイギリス人がこんなものを持って来たのか?? もしかすると幕末に藩からイギリスに派遣された長州や薩摩の留学生が持ち帰ったなんてことだと面白いですのが、、、、。

写真館で使われる椅子はいわゆる什器。鋳物製の頑丈な椅子の方が使い勝手が良かったのかもしれません。(が、これ意外にこの椅子がはっきり写った椅子は発見出来ません。)

その後、
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日清戦争後の下関で行われた下関講和条約の調印で使われた椅子を見ると意匠は蒔絵ながら、デザインはこの鋳物椅子の流れを汲んだような感じがし、こうやって日本の洋家具デザインは育まれていったのかなと想像させられたりします。

Chair2





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