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2015/01/04

Art Deco Filing Cabinet

アール・デコ ファイリング キャビネット

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アール・デコ期(恐らく1930年代)にフランスで作られたと思われるオーク製のファイリングキャビネット。

前扉はタンブラー・フロントと呼ばれる蛇腹式の扉を引き下げて開ける。

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そこには15段の引き出しが。決して使い勝手がいいようには見えないが、アンティーク・マーケット市場では意外に人気である。もし前扉のタンブラーの部分が破損していたりすると、その修復(修理)に結構コストがかかるのだが、、、、。

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このキャビネット、友人の所有の物なのだが、彼女のお父さんが使っていたものであるという。それも、エジプトのカイロで。

えっ、何故エジプト??


とは思ったが、よくよく調べてみると、エジプトとフランスの関係は意外に深い。

近代に入っての大きな出来事は、ナポレオンのエジプト遠征に始まるヨーロッパの中東への介入に期を発する。その後の、フランスによるスエズ運河の開通。その開通時にオペラを上演するなどエジプトの権力層は絶えず、フランスとの強い関係を持っていた。第二次世界大戦以前
のカイロは"Le Petit Paris"と呼ばれていたそうだ。(その当時のカイロである↓)

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そう考えると、フランスのキャビネットがカイロにあるのも頷ける。

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前扉蛇腹の部分は、75本の横桟から出来ている。裏は椅子張りで使う、ヘシアンクロスを膠で貼ってある。

さて、開けるとこの蛇腹部分はどこへ行くのか??

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底板を外してみたキャビネット底の部分。右側に丸まって見えるのが、蛇腹部の一番下である。扉を下げると、左右につけられた渦巻き状の溝に沿ってぐるりと蛇がとぐろを巻くように収納される。

18世紀後半によく見られるこの構造の場合、背板に沿ってその内側に収納されるが普通だが、こちらの方がややこしい方法になっている。と言うのも、万が一壊れた場合、背板を外して蛇腹部分を外し修理をする。だが、このキャビネットの場合、一番上から蛇腹部を入れている為、一番上の天板部を無理やり外さないと取り外せないことになる。

現代になって大量生産による効率を追うとこういう不都合がまま起こるとう事である。

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鍵部。もちろんバネ式の錠で扉を持ち上げると自然にロックされるようになっている。








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