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2015/02/01

竹を模倣する

Imitating bamboo

竹を模す。

何故と言う疑問??

関東に住んでいると、それほど多く竹の存在に気を留めることは少ない。しかし、それが一旦、日本列島を西に向かって走っていくと、大阪を超えたあたりから、竹林が多く目につくようになる。つまり、竹は暖かい所に生える植物なのだ。

18世紀に、ロココと上手く結びついた中国趣味をシノワズリーと呼ぶ。清との貿易による陶磁器やお茶の流行はそのヨーロッパの文化にも影響を与え、その余波は家具デザインにも及ぶ。

竹の意匠もそのシノワズリーの一つとして認知されていく。

チッペンデールのデザイン書の中にも取り入れられ、ヨーロッパでは未知の存在である竹を模倣する様式が始まったのもこの頃である。

世紀末に向かって、一旦流行は収まったかに見えたが、ジョージ4世によって建てられた、イギリス南部の町ブライトンにあるロイヤル・パビリオンがシノワズリー様式で大改修されてから、また流行に火がついた。

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室内の意匠。壁紙にも竹のモチーフが。極めつけは鋳鉄で作られた階段の脇の手すり。

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色まで竹の様に塗布し、節まで描く周到さ。

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大概は、ブナ材を竹のように挽き、塗装してある。17世紀後半に流行った漆の模倣、ジャパニングとおなじ塩梅である。

それが、19世紀後半にもなると、すっかり影を潜め、本当の竹の家具が作られるようになる。150を超える会社が竹製の家具を製造していたという。そしてその材料の多くは、日本から輸入されたもの。竹家具に漆塗りのパネルを組み合わせたコンビネーションはこの時代の流行の花形であった。


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もともとは、シノワズリーの一つであった竹の意匠、それが次第に、明治維新後世界に少しづつ知られていった日本のジャポニスムの代表的な意匠になっていったとはなんともびっくりである。

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その流行が、里帰りして、デザインされたであろう日本の小椅子。明治村の所蔵。竹を模してはあるが、塗装は蒔絵で装飾。籃胎のように竹に漆を塗ることが当たり前の日本ならではか。









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