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2015/02/25

Qing Bureau on Stand

清代製のビューロー・オン・スタンド

明の時代にポルトガル船が来たのを皮切りに、17世紀半ばに満州族の国、清が中国大陸を支配した後も、朝貢と言う形で、ヨーロッパの国々と制限付きではあるが貿易をしていた。そこから輸出される茶は、ヨーロッパで一大ブームを巻き起こす。

18世紀には、貿易港をカントン(現広州)一港に限定。湾岸地区にライバル同士の各国の商館がずらっーと並ぶ絵は壮観である。

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左からデンマーク、スペイン、アメリカ、スェーデン、イギリス、オランダの商館が並ぶ。(1820年頃)

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ヨーロッパの意匠を持つ、清製の家具。ヨーロッパではパドゥークと呼ばれる花黎木(Huali wood)で作られている。カントンは南東アジアとの国境にも近く、そこからの輸入材であるパドゥークやローズウッド系の紫檀木が集まる家具産地の一つでもあったようだ。

原産の楡などで作られた家具は、大概漆で仕上げられている。この輸入材であるパドゥークなどの木はその色味が称賛されたようだ。

この形の、ビューロー・オン・スタンドは17世紀の終わりから、18世紀の初め頃に見られるもので、ライティング・ボックスと呼ばれるただの箱が、テーブルの上で使われ、それが次第に一体化し、最終的に、下に3段の引き出しの付いたビューローへと移行していく。

Lovedaywalnut_bureau_1_main_largeウォルナット製のビューロー・オン・スタンド。1720年頃か。


脚の膝の部分には、アカンサスを模したような彫刻が彫られている。

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ヨーロッパ・スタイルの家具は本国への輸出用と言うよりは、現地に赴任した外国人が自分たち用に注文したものの様である。この家具の場合は、現物を模して作ったような
感じが見て取れるが、細かい所になると、清式が顔を出す。


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引き出しの構造や接合部などもその一つ。蟻ホゾのマイター接合になっている。底板は引き出し4辺の下部に溝欠きがしてあって、は
め込んであるので外れないようになっている。清製のテーブルの天板の構造とほぼ同じ。

接合部の粗さから見ると、漆を麦漆のように何かと混ぜ接着・充填材として使っているのではないかと思ったりする。

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この場合の仕上げは何を使っているのであろうかと言う疑問が頭をよぎる。意外に、こういうことが知らなかったりするのである。ここら辺が、難しい所でもあり、面白い所でもある。ただ、ヨーロッパ人にやらせると、皆、
ヨーロッパ式で仕上げてしまうのだろうけど、、、。



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               その当時のカン
トンの洋家具屋









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