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2015/06/29

乱寄木

Yosegi Marquetry? Parquetry?

江戸時代の終わりから、明治の初めにかけての寄木細工の装飾の一つに乱寄木と言われる物がある。俗に、今一般に箱根の寄木細工と呼ばれる表面全てが様々な文様の繰り返しパターンが張られている物より前に流行った意匠とされる。

海外輸出用の様式を持った物の中にも多く見られる意匠。

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蝶番の付いた小箱の蓋の部分。真ん中の部分は蒔絵が施されているが、その周りに乱寄木が見える。

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ティー・キャディの後面。これも乱寄木。

よく見ると、主に3つの材が使われているのに気付く。欅、クロガキはすぐわかるのだが、もう一つのフルーツ系に見えるの材は、桑の様だ。

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寄木細工のコレクションで有名な金子氏のコレクションの中に、国内マーケット向けに作られたと思われる硯盆を見つけた。江戸末期の作品。この盆では、その3つの材、欅、クロガキ、桑が使われている。

国内向けだったこの組み合わせを海外用の物にも使ったのだろうか。

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欅は強い木目。男性的な木である。

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クロガキは白と黒のコントラスト。

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桑は濡れ色はシルクのような光沢を持つ。

文化の違いなのであろうか、西洋のマルケトリーの色のコントラストと言った趣向というよりは、色の差はあまりなく、どちらかと言えば木目の違いを愉しむと言うのが日本流だったのであろうか。

ちなみにティー・キャディは、ほのかに色の付いた漆の上に、飴色の朱合漆を塗って仕上げたように見える。と言う事は、今でこそ、木目がはっきり透けて見えるが、実は最初の段階ではあまり木目の違いがあまり見えなかったのではないかと思ってしまうのである。(朱合漆は経年変化によりさらに透明になっていく。)













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