旧東宮御所の家具 その2
Furniture from former Crown Prince's Palace #2
前回の続き。
このRisesnerのコモド。俗にいう、ロイヤル・ファニチャーと呼ばれるものの一つ。18世紀、宮廷家具職人が作ったルイ14世、15世、16世およびその皇后の為に作られたものが主で、19世紀後半に本当に多くのコピーが作られている。
だが、このコピー、決してフェイクとしてのコピーではなく、純粋なレプリカ。フランス革命後、全く忘れられていた、そしてその時代に多くが壊され、失われたスタイルが、世界的な万国博覧会などでまた展示されるようになり、そして次第に需要を増やしていった。
19世紀後半にフランスで活躍した家具作家のほとんどが一度や二度はこのロイヤル・ファニチャーのレプリカを作ったのではないかと思えるほど。
このRisesnerのコモド。俗にいう、ロイヤル・ファニチャーと呼ばれるものの一つ。18世紀、宮廷家具職人が作ったルイ14世、15世、16世およびその皇后の為に作られたものが主で、19世紀後半に本当に多くのコピーが作られている。
だが、このコピー、決してフェイクとしてのコピーではなく、純粋なレプリカ。フランス革命後、全く忘れられていた、そしてその時代に多くが壊され、失われたスタイルが、世界的な万国博覧会などでまた展示されるようになり、そして次第に需要を増やしていった。
19世紀後半にフランスで活躍した家具作家のほとんどが一度や二度はこのロイヤル・ファニチャーのレプリカを作ったのではないかと思えるほど。
写真の"Concordat Commode"と呼ばれるこのコモドも、多くの家具作家に作られている。
Dasson作のレプリカ。
今年のサザビーズのオークションで81000ユーロ、1千万円越で売れている。
(注:上のスタンプはその家具に押されていたものではない)
Sormani作。
ディーラーで売られていたものだが、これも日本円で1千万円を超える。
(注:上のサインはその家具に押されていたものではない)
それこそ20年前までは、18世紀のオリジナルではないということから、値段もそんなに高くはなかったのが、クオリティーの高さが改めて再認識されかなりの高額で取引されるようになった。
ちなみに、本物のロイヤル・ファニチャーがどのくらいの金額で取引されているか知るのは難しい。ほとんどの物は、公共の博物館、美術館などにすでに収蔵されていて、マーケットに出てくることはほとんどない。
今年の夏のオークションで目玉だったルイ16世王妃、マリー・アントワネットの為に作られた椅子。1781年に彼女の小トリアノン宮殿に収められたセットうちの一脚。
18世紀の椅子としてはハンマープライスの最高値を付けた一品。1762500ポンド也。
日本円にすると3億2500万か、、、、。
思わず溜息が出る値段。
この違いをどう見るか?
全く同じに見えても、100年分長く(特に激動のフランス革命を)生き残ってきた本物にはそれなりの価値がつけられるということなのだろうか。
« 旧東宮御所の家具 その1 | トップページ | 旧東宮御所の家具 その3 »
コメント