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2015/10/27

Ripple Moulding

さざ波型モールディング

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英語でリップル・モールディングと呼ばれる形状の廻し縁がある。一般に、そのモールディングが使われていると17世紀頃のオランダの物というイメージがある。

その当時東インド会社で東南アジアから輸入されてきていた貴重品、黒檀、鼈甲にまだまだ大きなものを作る事が出来なかった銀張りの鏡を使った、かなり高価物だと想像出来る。

デザインは、ルネッサンスの流れを汲んだ建築意匠からインスピレーションを得たもの。絵画の額などでも、良く見られるタイプの物である。

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さて、このリップル・モールディングはどこから来たのだろうか??

よくよく調べてみると、発祥は17世紀初頭の南ドイツ。Johann Schwanhardtという家具や、銃の銃床を作る職人が発明したといわれている。

英語では、一語でリップル・モールディングだが、ドイツ語ではWellenleisten(Waved Moulding)という上下に波打つモールディングとFlammleisten(Flamed Moulding)という炎のように左右にゆらゆら揺れる形状のモールディングと2種類が分けて使われている。

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上の鏡のモールディングは厳密にいうと、上下に波打つウェーブト・モールディングという事になる。

縁を見るとよくわかる。


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初期の物は大概黒檀製。鉄で作った雌型のストックと呼ばれるもので、材の上を引っ掻いてモールディングを作っていくので、黒檀のような目の詰まった材でなければ出来なかった。その後廉価なナシなどの似たように目の詰まった材を使って、その後黒に染色するという方法も多く使われた。


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上の機械は、右にストックが固定されていて、左側の持ち手のついたブロックを引いて材の表面を削っていく。

このリップル・モールディング、カソリック教会の広がりとともに伝わったらしく、南ドイツからオランダだけでなく、スペインやフランス等の国にも広がり、その後、フランスで手回し式のモールディング製作機器が発明された。


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フランスの18世紀出版物からの図。

洗練されてきているのがわかる。

今では、額縁屋がリプロダクションを作っているぐらいで、あまり見かけることはなくなってしまった。



一つこういう機械はどうだろう。


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引っ張るタイプの物だが、かなり洗練されている。

チェコの修復家のウェブサイトに載ってたもの。







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