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2016/01/31

Caning

籐張り

17世紀終わり頃、ウイリアム・アンド・メアリーの時代の椅子。

ヴィクトリア女王の時代に多くのコピーが作られたが、大概はオーク製。300年前のオリジナルはウォルナット材で作られている。

Dsc01849_2

背ずりの新しく張り替えた籐の部分、左はそのまま、右は元の感じにするために着色を施してある。

普通アンティークと呼ばれる椅子に張る場合、「6ウェイ」と呼ばれるパターンを使うことがほとんどである。

Dsc01852

縦横にNo.1、斜めにNo.2の籐が使われている。

籐のサイズには幅1.7mm程のNo.1から、0.4mm刻みでNo.6ぐらいまで存在する。

座面で普通使われるのはNo.3、No.4。

伝統的に縦横と斜めの籐はサイズが違う。

Dsc01858

上はNo3、No.4で編まれた物。

リージェンシー時代の椅子。



元々、籐は東インド会社が東南アジアからもたらしたもの。

1666年のロンドンの大火事後に、重くて持ち出しにくかった椅子に比べ、軽く簡便な籐張りの椅子が流行した。

が、エキゾチックな雰囲気を醸し出した物のやはり、流行りは一時的な物で、それほど長くは続かなかった。

再び、流行るのは19世紀。

フランスでナポレオンのエジプト遠征を機会に広まった古典主義的なデザインが、イギリスにも波及した形。

やはり、籐張りというのは異国情緒を連想させる物なのだろう。

ちなみに、一番上の椅子の背ずりの籐張りの裏側はこうなっている。

Dsc01873

ジグザグ・パターン。

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