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2016/01/12

家具のディテール:トライポッド・テーブル

Detail of Furniture: Oak Tripod Table

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何故、オークの家具というと濃い色の家具を思い浮かべるのだろうか?

既成の染料でもオーク色というと、大概濃い茶色である。

現存する家具では13世紀ぐらいから17世紀後半頃まで、英国家具史上において特に「オークの時代」と呼ばれる。まだ、キャビネット・メーカーと呼ばれる家具製作師というよりはジョイナーと呼ばれる「継ぐ人」によって作られた家具達。

やはり思い浮かぶのは、濃い色の家具達である。オーク色の。



切った時のオークは白い。

初期の頃の仕上げはワックス。後半になってオイル・ヴァーニッシュとの併用だろうか。室内の暖炉からの煤や埃、時間と共に黒ずんでいく木肌、オイル・ヴァーニッシュも酸化により色が濃くなっていく。もとから、染色してあったものも存在はしただろうが、こうやって300年使われ続けると、結果としてあのオーク色になったということなのだろう。

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このトライポッド・テーブルは脚のデザインから19世紀前半に作られたものだと思われる。

天板は5枚の板の接ぎ。良く見ると、個々の板隣同士と上手く木目を合わせて接いである。場所によってはかなりの隙間が空いているのが見える。


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裏から見るともっとはっきりわかる。

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接合部には、ところどころに波釘が叩きこんである。

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天板までは70㎝丁度。

こちらのテーブルは75~6㎝が普通なので5㎝程足が短いため、脚がちんちくりんに見える。

良く全体を見ていくと、このテーブル本当に満身創痍なのに気付く。

どちらかと言えば、濃い色の家具より、薄い色の家具の人気が高い今日、このトライポッド・テーブルの雰囲気は壊したくないなあというのが本音。

天板裏の接合部の波釘を全部外し、接ぎ直す事は可能である。同様に、短くなった脚を継ぎ直すことも同様。しかしそうすると、まず間違いなく今現在の仕上げを残す事は出来ないだろう。



何を諦め、何を残すか。


技術ではない、この感覚が一番難しいところなんだろうな。



昔マホガニーのトライポッド・テーブルについて書いてた→記事






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