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2016/05/21

Chaise avec le monogramme de Marie Antoinette

マリー・アントワネットのモノグラムを持つ椅子

Chaise

背ずりの真ん中にマリー・アントワネットのイニシャルMAを使ったモノグラムがデザインされたこの椅子。

ベルサイユ宮殿内にある小トリアノン宮殿内に以前あった物。

元々、この宮殿ルイ15世の愛妾であったポンパドゥール夫人の為に建てられたもの。その後、ルイ16世の王妃であるアントワネットに与えられたそう。

フランス革命で処刑される生前時に普段過ごした場所として知られる。

Marieantoinette
毎年、秋の狩猟の季節に滞在されたとするフォンテンヌブロー宮殿にも彼女のモノグラムが見られる。

ただこの椅子は、今現在、小トリアノン宮殿内では見る事が出来ないらしい。
以前は、↓

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写真の通りだが、7,8年前に大改装した際に、この椅子は本当にマリー・アントワネットが生きた時代にあった物なのか、不明瞭な為、撤去されたそうだ。



1920年頃にH.M.Magneによって発行され本「フランスの家具 座(Le Mobilier Francais:: Les Sieges)」にもこの椅子が載っている。

Chaise9
小トリアノン宮殿内にある椅子と説明されている。

製作者は18世紀後半に椅子を得意とするJ.B.B.Demayとされ、座面枠に名前のスタンプが押してあるという。

つまり、1920年代の時点では、この椅子はすでに小トリアノン宮殿内にあったということ。撤去された理由
というのは、この椅子は19世紀、つまり彼女の死後に作られたのではないかという疑問によるものようだ。

Demayは1759年生まれ。マスター家具職人になったのが25歳の時。平均で30歳前後でマスターになったのと比べるとかなり早かったようで、実際に小トリアノン宮殿にも椅子を納めていたようだ。

ただ彼は、1848年まで(89歳)生きているので、フランス革命後もこの椅子が作れるわけで、彼が作った物だろうが、作ったのがアントワネットの生前ではないかもしれないということなのだろう。

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Magneの本には、かなり詳細な図面が載せられている。




現赤坂迎賓館、旧東宮御所の為に書かれた家具の設計図が宮内公文書館に残っている。

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茶色いトレーシングペーパーのようなものにインク書き。

あの椅子の様だが、「MA」のモノグラムはない。ただ、デザインは完全にコピー。

フランスに発注し、フランスで作られ、日本に輸入されたものである。幸いなことに、実際に納品された当時の写真が残っている。

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仕上げは白い塗装ではないようだが、モノグラムがあった部分には、恐らく発注側である日本側の意向が酌まれている。

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桐の御紋。

正式な、五七桐紋が彫られている。


しかし、この椅子アントワネットにちなんで嘉仁親王妃(大正天皇妃)の為と思いきや、そうではなく親王の為の部屋用にデザインされたものである。




フランス人が彫った、桐の御紋、是非見てみたいなあともうのだが。







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