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2016/05/30

JME

指物家具組合

Dsc03298
あなたは、コモドと呼ばれるフランス版の箪笥(チェスト・オブ・ドローワーズ)を見ている。引き出し部分が前面についた体に、脚が4本ついている。

この時代の物は、猫脚がかった少し曲がった足が、だんだん真っすぐになる過渡期。ルイ15世の時代に作られたこのコモドは、女性的なロココ調というよりは、がっちりしたバロック調。

天板部にはマーブルが載る。

その下、マーブルが直接載って擦れた丁度上から脚まで一本通るオーク材の一番上にそのスタンプは押してある。

JMEを模ったマーク。

JMEは、”jurande des menuisiers-ébénistes”の頭文字を取った物。

直訳すると、「指物家具組合」になる。

その下に見えるのは家具マイスターのスタンプ。



ギルド(組合)のアイデアは世界中で見られる。

元々、その物を販売する商人のギルドに対抗するために、その物を作る職人が集まって作ったもの。良く知られるフリー・メイソンは、建築を司る石工の集団が始まり。

パリにもそのような家具ギルドがかなり早くからあったようだ。だが、パリで作られた家具に製作者のスタンプ(サイン)現れるのは1730年代。イギリスでも同じようなものだから、時代が落ち着き、だんだん中産階級が富を得始めた頃と一致する。

恐らく、以前まではたかが家具屋だったのが、その技術、意匠、装飾により、されど家具屋に変わっていく。裕福層にとってなくてなならない物。自意識の変化が自分の作った物への誇り=サイン(銘を入れる)という形で、表れてたのではないかと思う。

法律上は1751年以降、パリの家具マスターが作った家具には、品質保証のテストをパスした組合のマーク(JME)と家具マスター自身のスタンプが押されなければいけなくなった。



このスタンプ、その家具の作られた時代を推測をバックアップする有力な証拠の一つ。「そのスタンプを作って押せば、簡単に偽造が出来るじゃん」と思うのは人間の性。

既に19世紀にはその手の偽造スタンプが押された家具が出回っていたようだ。

数年前に、18世紀の家具マスターのスタンプ自体がオークションに出たことがあった。それが、本物か偽物かは知らないが、最終的には破棄されたと聞いた。

絵画などと同じで、ある画家の場合、レゾネと呼ばれるその画家の総目録に載っていないものは全て破棄されてしまう、というのと同じなのだろう。



それでも、その時代の家具を見ると、上の天板をずらし、小さい物なら引っ繰り返し、ついついスタンプを探してしまう。これも人間の性という事なのだろうか、、、。






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