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2017/03/22

East Anglian Chair

イースト・アングリア地方の椅子

中世のイギリス、アングロ・サクソン人が七王国を築いた時代。

イースト・アングリア王国はその一つで、イースト・アングリア地方という呼ばれ方は、その名残と思われる。(今現在の、ノーフォーク、サフォーク、エセックスあたりか)



今では、空路、陸路、海路とありとあらゆる輸送網が世界中に張り巡らされ、地球の端から端まで配達しても一週間ほどしかかからないことも珍しくない(もちろんいくつかの例外はあるが)。


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この平板の座面の椅子は、この地方の特色とされる。



車で走ってみると分かるのだが、この地方、平坦である。

ウインザー・チェアーで有名なテームズ・バリーと呼ばれるロンドンから西に行ったあたりでは、ブナの森があり、その森の中でボジャーと呼ばれるキコリが、木を切り倒し、割り、挽いて椅子を作っていく。

勿論、座面は一枚無垢板が多くの場合使われる。




しかし、他の地方に行くと、事情は異なる。

豊潤に材木が使え無いこの地方では、座面は無垢ではなく、平板を貼る方式をとる。平らに張ったのでは、座り心地があまりにも悪い為、お尻に合わせたディップ・シートというものが発達したのも苦肉の策だったに違いない。


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楡材で作られている。

特徴的なのは、背ずりにあるロープ・ツイストと呼ばれる意匠。


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1805年のトラファルガーの戦いで、ナポレオン率いるフランスと戦い勝利を挙げたその戦勝記念として流行ったモチーフの1つ。

ロープ以外にも錨等、船に関するものが使われている。その勝利が、いかに国を挙げての大騒ぎだったかが想像出来る。


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その戦いで亡くなったネルソン提督を偲んでエボナイズと呼ばれる、黒檀の様に黒く塗られた仕上げの物も多く存在する。






大概、ロンドンの最先端の流行は、現代と違って10年、15年ほど遅れて地方に伝わってくるので1830年前後に作られた椅子なのだと思う。





椅子の形は、ここ何百年も変わってないので、一見してもこれが200歳近い椅子だとは気付かない。


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しかし、裏を見てみると、ピット・ソーと呼ばれる丸太を切り出し平板にするのこぎりの跡があったりして昔を偲ばせる。






個人的には、この椅子は後姿美人なのだと思うのだが、、、、。




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