« Tea Caddy? その2 | トップページ | 国宝? »

2018/03/11

Camphor Campaign Chest

クスノキ製旅行用チェスト


よく防虫剤で使われる樟脳はこのクスノキの枝葉からとれる物である。名前は知らなくても、その匂いは、誰もが嗅いだことがあるに違いない。

そのクスノキ、中国南部や台湾、ベトナムなどの暖かい地方の原産。日本では、九州や四国などでみられる。


Dsc05616

そのクスノキで作られたチェスト。


何の変哲もない、いたってシンプルな作りになっている。 この手の家具は、英国ではキャンペーン家具と呼ばれるもの。キャンペーンは軍隊の従軍なんて意味を表す言葉。

転じて、海外での軍の従軍時や旅行などに使われる、専用の家具の総称を呼んでいる。

その当時の足、船に積みやすいようにシンプルに、そして乱暴に多少に扱われても大丈夫なよう質実剛健。さらに、その旅先の風土に合わせて作られているのが特徴。

樟脳が取れるクスノキを材に選んだのは、もちろんその防虫効果を狙ったもの。東インド会社の駐在員が中国でも多く注文し、作らせたがこれは、どうやら英国製。


Dsc05629

内側に、「ARMY & NAVY C.S.I MAKERS.」 のタグ。

このアーミー・アンド・ネイヴィー社は、1871年に、現役軍人が、農協のようにまとめて買って、会員に安く売るというような形で設立された販売店。

ロンドンに最初の店舗をオープンしたものの、その当時、多くの会員がインドに従軍していたため、インドで立て続けて店舗を開く。そこでは、食べ物からお酒、このような家具まで売られていた。


Dsc05618

接合は一番強い、蟻組つぎに、真鍮製のブラケットで補強が入れられている。特に角は、損傷を受けやすいので。


Dsc05623

一枚板の天板に、角に真鍮の補強ブラケットが見える。


Dsc05620

取っては、ジョージアン期のデザイン。取っ手部が真横から上に行かないようになっている。


Dsc05624_2

中は白木のまま。金具は錆に強い真鍮製。蓋と本体の接する所は、一段段差をつけ噛ませるようになっている。


Dsc05625

このキャンペーン家具、いまだにコレクターが多い。過度に装飾されたものよりは、今のシンプルなインテリアの風潮に向いているかもしれない。




« Tea Caddy? その2 | トップページ | 国宝? »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Camphor Campaign Chest:

« Tea Caddy? その2 | トップページ | 国宝? »

フォト

instagram

2024年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ