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2018/03/24

国宝?

ナショナル・トレジャー?



先月、イギリス南西部のオークションで、一つのティーポットが落札された。


Teapotauctioncontemporaryceramicart

蓋は欠損。

ハンドルの部分も良く見ると、一度折れて補修された跡。使用された接着剤も、はみ出た形で残っている。見るからに、素人のリペアー。

本体の図柄も、ヤシの木に鶴のような鳥。

どこか南国風を漂わせるが、ちょっと無国籍風。

これを、出品した持ち主の方は、数年前に他のオークションで15ポンドで落札したものだという。




ある陶磁器の専門家は、「このティーポットは、本当に国宝級(National Treasure)ものだ。」と言った。



国宝級?



国宝という言葉に、どのようなイメージを持つだろう。




このティーポット、アメリカ最古のアメリカ国内で作られた陶器のティーポットとして、ニューヨークのメトロポリタン美術館が、代理人(真相は、ちょっと違いうようだが)を通して46万ポンド(約6800万円)で落札された。

英国人のマスター・ポッターであるジョン・バートラムが、アメリカ南東部のサウスカロライナ州に渡ったのは、1763年ぐらいの事。

その後、ワンド川沿いの土地で窯を立ち上げる。

その頃の、陶器はほとんどがイギリスから輸入していた時代である。

バートラムが陶器工房を立ち上げて、あのウェッジウッドも、アメリカで陶器を生産されると、イギリスからの輸入が減るのではないかと危惧したそうだ。

ただ、土のせいか、工房自体上手く立ち行かず、バートラムは5、6年後に工房を締め、イギリスへと資金集めの為、帰っている。

その時、サンプルとして、イギリスに持ち帰ったものではというのが、専門家の推測。




国宝と呼ばれるものに、付く価値。


しかし、日本や韓国等の少数の国以外には、国宝という厳密な規定、法律は存在しない。

しかし、国宝(National Treasure)という、一般の曖昧な概念は存在する。


日本では、
世界文化の見地から価値の高いものでたぐいない国民の宝」の物、事が国宝と呼ばれている。

それによって、海外への売却禁止や現状を変更する(修理なども含む)場合には官庁への届け出が必要になる。




イギリスでは、アーツ・カウンシルと呼ばれる省庁の下の機関の
レヴューイング・コミッティが、そのものに対して、一時的に輸出禁止を科すことが出来る。

オークションが日常であるこの国では、そこで落札され海外へと流れて行ってしまう前に、一時的に輸出禁止をする訳である。

しかし、それはあくまで一時的なものであって、絶対的なものではない。

誰かが、その落札額を肩代わりできなければ、海外へと行ってしまう。それが、たとえ国宝級でもである。

そのレヴューイング・コミッティに選ばれたものを見ると、作った人の国籍や場所などはあまり関係ないように見える。

その物が、イギリス国内に何十年、何百年もあれば、立派なこの国の歴史の一部となり、さらに研究の為として、そういう扱いになるようである。


あくまで資本主義の国。国宝級のものと言えども、守るためには、払わなければいけないのである。

選ぶ基準をはっきりと明示しないどこかのお役所とはちょっと違う??



そう考える、あのティーポットの落札された値段は、そうも高くは無い感じがしないでもない。


でもやっぱり高いが、、、、。




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