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2018/11/25

携帯チェスセット

Traveling Chess Set

実は、今まで知らなかったのだが、チェスは古代インドのゲーム、チャトランガというゲームが基になって始まったとされているそうだ。

日本の将棋もこのゲームから発展した一つの様で、道理で基本的なことが似てるはず。もとは同じでも、発達した地域によって、ルールが少しづつ違うのが面白い。

取った駒の扱いはその一例で、もう使えないチェスと、また自分の駒として使える将棋。戦争や死生観に関する文化の違いが露骨に出たりする。

そのチャントランガがペルシアを経て、ヨーロッパに渡り、ルネッサンスの時代にはチェスに関する本まで出ている。ただ、ヨーロッパ中に広まったのは17世紀ぐらいまで待たなければいけない。


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シンプルな携帯用チェスセット。使っているマホガニーと造りを見ると1800年前後のジョージ3世の時代に作られたものではないかと思う。

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表面の板には、「プラム・プディング」と呼ばれる木目のマホガニー。取っ手と言うよりは押しボタンの白いものは恐らく象牙。

この時代に、携帯チェスが必要なのはやはり船旅か。まだ、蒸気船の出現はもう少し先の事で、この頃はいまだ風任せ。

その船旅、チェスするぐらいが唯一の娯楽だったのではないだろうか。

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本の様に、上下が蝶番で止まっていて、広げるとチェス盤が顔を出す。

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秀逸なのは、駒が落ちない様になっている所。途中でも止めて、そのまま畳んで、また再開できること。

柘植の白い四角に、ローズウッドの黒の四角。

駒は、象牙もしくは骨。赤は染料で染めてある。

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駒一つ一つの裏には真鍮の金具が埋め込まれています。この部分が、四角いマスの中央の穴に刺さるわけです。でもそれでも、逆さまににすると落ちてしまう。

そこで、

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蓋のマホガニー板とチェス盤の間にあるメカニズム。

左の白い棒が、正面から見たときに、飛び出している押しボタン。

灰色の物は薄い鉄板です。鉄板の右奥には板バネ。

今は、固定してある状態。

これを、リリースすると、板バネが鉄板を押し、左の方へ少し動く。

そうすると、木の下穴に、鉄板のだるま型の穴の大きい穴の部分が並ぶ。そうすると、駒を抜いたり、刺したり出来る。

しかし、押しボタンを押すと、鉄板のだるま型の穴の小さいほうが、駒の真鍮の金具の刻みの所にはまり、固定される。


良く出来てます。


やはり持ち歩くものだけあって、あまり現物が残ってないようで、私自身も初めて見た一品。


クリスマス・プレゼントには少し贅沢すぎるか??

 




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