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2019/07/27

文化財を守るという事

To Protecting Own Cultual Heritage

 

Dsc07740

 

何かきな臭い話になってきた。

 

今月の初めに、ロンドンで競売にかけられた3000年前のツタンカーメンの頭像。500万ポンド近くで落札された。その競売のカタログの表紙になっているように、その日の目玉。経済的価値だけでなく、歴史的、美学的においてもまさに一級品。さらに、競売前にエジプト政府から公式に競売の中止の要請というおまけまで付いていた。

エジプトの考古学者は、この像が1970年代にカルナック宮殿から「盗まれた」ものではないかとみている。

 

盗まれた、と言うより分捕ってきた過去を持つヨーロッパ。大英帝国を誇ったイギリスは、多くの物を持ち帰ってきている。イースター島のモアイ像やギリシャのパルテノン神殿のマーブル彫刻の石板などは、いまだ公式の返還要求が来ているが、イギリスが応じることはなさそう。

 

アンティクイティと呼ばれる古代の遺物は、所有者がはっきりしないため国が文化財を守るための条例を法制化しない限りは守ることが難しい。

 

古代遺物骨董商協会は、古代遺物を「政治化」することには断固反対するという声明を出した。エジプトは国策として、エジプト由来の遺物には、どんなものにでも返還要求を出すとも。

 

ナポレオンのエジプト遠征以降、多くの物がエジプトから持ち出されてきた。そのエジプトが政府として、古代遺物の輸出禁止の法令を施行したのは1983年。それ以前に持ち出され、過去にも展示された事があるという事実を踏まえるとエジプトの言い分も、法的にかないそうもなさそうである。

 

日本でも今年初めに、文化庁が所在不明の文化財を公開捜査に踏み切ったという記事があった。果たして、それがどこにあるのか、海外に転売されていたらどうするのか。エジプトの事は、まったく関係のない話ではないのである。

 

重要文化財は基本的に、海外への持ち出し禁止だが、ただの文化財はどうなのだろうか? それが持ち出され売買された場合どうなるのであろうか。売り人である元所有者は処罰を受けるだろうが、買い手である新所有者は??

 

必要なのは、お金であり、人である。結局のところ、どこまで、国が、地方自治体が突っ込めるかという話である。外国人旅行者の増加を受けて、文化財の活用が叫ばれている今日この頃、自分たちの過去を、未来の為に守るにはどうすればいいか、本気で考えないといけない。

 

 

 

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