うるみ塗り切手小箱
Maroon Lacquered Stamp Box
小さな小箱。
黒漆に少し、朱の混じった潤み塗り。
柿と思しき画が少し色を添える。
上面には3枚の切手の絵柄が。
どれも、普通切手と呼ばれる物。
明治8年(1871年)から発行され始めたこの普通切手。
左の物は、U小判型の2銭の物、1883年発行。
真ん中、右は同じデザインで色違い。
菊切手と呼ばれどちらも、3銭の物。
真ん中の赤は、1906年発行。
左の暗い赤紫のは、1899年。
こう見ると、どうやらこの小箱は、1906年以降に出来たもののようだ。
下塗りには紙が貼ってあり、大量生産品であることをうかがわせる。
中も3つに仕切って有、奥に向かって底面が斜めに下がっていて、切手が取り易いようになっている。
ちなみに蝶番はというと、、、、
銅製の蝶番に、銀箔張り。
釘は、この時代には鉄に代わっている。ワイヤー状の物を使ったタイプ。
文房具と言ってもいいこの小箱。
国内向けの漆器も、こうやって見るとその当時の生活が垣間見えて面白い。
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