イベント

2015/09/10

Open House London 2015

オープン・ハウス・ロンドン 2015

Dsc01350

また、この時期がやってきた。

今年のオープン・ハウス・ロンドンは、今月の19,20日の週末。

この週末、普段は立ち入る事が出来ない建物に足を踏み入れる事が出来る。
首相官邸であるダウニング10番をはじめ、多くの官庁ビル。

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俗にいう歴史的な建物、建築事務所、個人住宅、シネマ、学校、ジェントルマンズ・クラブ、工場、法律事務所、図書館、軍の施設、集合住宅、宗教関連、劇場等々。温故知新だけでもなく、ウルトラモダンだけでもない、ありとあらゆる建物がリストアップされている。

コルビジュエが言っているように、住むための機械である建築は、住まれることによって、ハウス(House)からホーム(Home)へ変わっていく。

その私的な空間を、外側からだけでなく、内側まで覗けるという機会は滅多にあるものではない。


ロンドンでは1992年から始まった、このオープン・ハウスの運動は21世紀に入り、多くの国の多くの都市へ伝播し始めている。多くの町ではまだ始まったばかりのオープン・ハウス。

ぜひ日本でも出来ないかなと思ったりする。

東京だけ見ても、東京都の選定歴史建造物や銀座4丁目に続々と立った有名ブランドのフラッグ・ショップ。スカイツリーの地下の貯水槽。見てみたいものは多い。

ぜひぜひ実現出来ることを、、、、。






2013/05/17

Furniture: making and meaning

家具: 制作とその意味する所

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ロンドンはヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(以下V&A)で
金曜日に行われたシンポジウム。昨年末、館内6階に新しく
出来たファニチャー・ギャラリーを記念したもの。

テーマは"Furniture: making and meaning"。

あえて、アンティーク家具だけにこだわらず、家具製作に
於ける普遍的なテーマと言う事ではないだろうか。午前中は、
簡単なニュー・ギャラリーの紹介と共に、ライブのカメラを使った
プレゼンテーション。

選ばれた、2つのオブジェクトは、18世紀はフランス宮廷に
納められたジュエル・キャビネット(宝石用のキャビネット)と
19世紀後期の世界博覧会に出品された蒔絵で飾られた日本の
重箱。

普通は、美術館、博物館に展示されている物は、正面しか
見えないもの。これは、カメラを使って蓋を開け、ひっくり返し、
奥の奥、隠し箱まで。試験的ではあるものの面白いアプローチ。

後半は、アール・デコ期に於けるシャグリーンと呼ばれる
サメ皮(エイ皮)の使用とべニアの発展史に、現在の
家具製作者/デザイナーのプレゼンテーション。

今回のシンポジウムでは実はこれが一番面白かったりした。

Evolutievanthebonechair1

上の図は、ボーンファニチャーの制作者であるJoris Laarman
の使ったソフトウェアによる、椅子のデザイン。人間の体の構造を
削ぎ落としていくと骨格になるように、座と背だけを決め、
アルゴリズムを使いそれを支える機能を究極まで削ぎ落とした
状態=骨。

で、ボーンファニチャー。実際の椅子はアルミニウム製。
オーガニック・フォームの究極の形なのでは。

総合的には、やや内容の薄いなと思うところがあるものの、
面白い組み合わせだったと言う気がします。修復士にとって、
20世紀以降の新素材の知識は必須の今日この頃。べニア
と言ってバカに出来なくなってきました。

Furniture: making and meaning
Frideay May 17th
Hochhauser Auditorium, Sackler Centre
10:30 - 17:30
V&A



2012/10/04

Symposium on Wood and Furniture Conservation

11th International Symposium on Wood and Furniture Conservation

第11回木及び家具修復に於けるシンポジウム

2年に一回、オランダのアムステルダム行われるこの国際シンポジウム、
今年のテーマは
"Reproduction and Reconstruction in Furniture Conservation"、

リプロダクション、リコンストラクションと言うのがテーマ。
どちらも、修復ではあまり聞かない言葉。リプロダクションと言うの
は言葉の通りオリジナルに対してそれを再現すると言う事。
リコンストラクションは、再組み上げとでも言うのでしょうか。

日本のその手と違って、模造とう行為は一切しない西洋では、
(模造も一歩間違うとフェイクになってしまう為、そのようなリスクは
あえて取らない。)、リプロの為には必ず倫理的な問題が絡んで
いて一筋縄にはいかなかったりします。

日時は11月9(金)、10(土)日。
場所はDe Rode Hoed、アムステルダム

講演者も、家具史の教授から、修復士、学校の修復コースの
先生まで様々。

詳細は→こちら(ただしオランダ語文もしくは英文)

毎回、このシンポジウムを企画、実行する人たちには本当に頭が
下がります。世界中から、この業界のプロが集まるので、かなり
ぐちゃぐちゃですが、とても興味深いです。そして国際シンポジウムと
名を打つだけあって使用言語はすべて英語。今回は私も行けそう
です。

2012/05/09

The Windsor Chair Exhibition

ウインザー・チェアー展

先週末から始まった「ウインザー・チェアー展」。

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会場は、椅子の街ハイ・ウィッカムに近い、ナショナル・トラストが
管理するウェスト・ワイコム・パーク

ウインザー・チェアー展に入る為の入場料と言うものは存在
しないが、ウェスト・ワイコム・パークに入る為の料金は存在する。
7ポンド70ペンス。

19世紀の大量生産化する前のウインザー・チェアーが並ぶ。
いまだに、ウインザー・チェアーの起源と言うのは、はっきり
しないのだが、もともとは森に住むボジャーの作る椅子に
発想を得たものと言うのが、正しいようだ。

ウインザー・チェアー=カントリー・チェアーではなく、布張りした
椅子に対しての木の座面という比較。さらに、ボジャーの椅子に
代表される引き物を主体とした椅子と間違いなく
キャビネット・メーカーもしくはチェアー・メーカーと呼ばれる人たち
によって作られた椅子。

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入り口脇には、ハイ・ウィッカムのウインザー・チェアー屋の
スチュアート・リンフォード」が製作の実演をしていた。

全部で35脚の椅子が、部屋の各々に展示される。塗装を施された
庭で使う用の椅子は「フォレスト・チェアー」と呼ばれる。これが、
始まりで、室内で使うように磨き上げられた物を
「ウインザー・チェアー」と呼ぶようになったようだ。

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上の左はゴールドスミス・チェアーと呼ばれる物。18世紀の劇作家
であるオリヴァー・ゴールドスミスが一時所有していたことから
由来する。

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上の右は、キャビネット・メーカーによる一品。同じような背中の
デザインの布張りの椅子が存在する。

ウインザー・チェアーと言う名前はトーネットと並んで世界で
一番有名な椅子の名前に違いない。ただし、この言葉は
椅子の形態を表しているだけで、細かく見ていくと、様々なカテゴリ
に分けなければいけない事に気付く。18世紀に作られた
ウインザー・チェアー、現存する物はあまりにも少ない。しかし、
まだまだ研究する余地はあるようだ。

2012/01/02

"Creating New from Old"

「古い物から新しい物を生み出す」

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昨年末、「Creating New from Old」と言うタイトルで、高台寺蒔絵
の研究に関するちょっとした講演がロンドンの
ジャパン・ファウンデーションであった。

講演はNPOの高台寺蒔絵技術等保存伝承会「高台寺蒔絵の研究
と復元的製作」プロジェクト代表の下出祐太郎氏。

もともと高台寺蒔絵は、豊臣秀頼、正室の北政所の伏見城の為に
作られ、その後高台寺に移設されたとも云われ、製作者も不明。
大胆な平蒔絵を建築装飾に使ったものとして桃山時代の最高作と
される。

日本の伝統工芸の都、京都でも年々、漆芸に従事する人が減り
続けていると言う。数年前に読んだ、日本で膠を作る人がいなく
なると日本画も描けなくなってしまうと言う話。経済的バランス。
得てして手作業は手間がかかる故に、その過程をきちっと認め
てもらわないと、職人はやっていけない。美的意識の低さ。それは
一般人だけでなく、その業界の中でも安穏と居座る伝統と言う
古い体質にも要因があるに違いない。

16世紀に日本にたどり着いたヨーロッパ人が感嘆したのは何なの
であろう? 漆? 漆芸? 蒔絵? 高台寺蒔絵?

いまだに、欧米では物凄い量の"Japanese Arts"がそこここで
取引されている。つい先日も、ロンドンのボナムズ(Bonhams)
根付の最高落札額が更新されたばかり。彼らは日本人の作る
その物の中の小世界に感嘆する。緻密さ、精巧さ、そして大胆さ。
それ故に日本美術のコレクターは世界の至る所に存在する。

その彼らの祖先は日本の漆芸に何を見たのか。その頃の
時代背景を追っていくと、彼らを魅了したのは、あの光沢、
そして黒と言う色だったように思えてならない。今でこそ、簡単に
鏡面仕上げなんて事が出来るが、その頃の家具と言えば、
大概はワックス仕上げ。室内に置く調度品であの光沢を持つ物
は存在しない。加えて、ルネッサンスの輝く時代のあとは
グロテスクと呼ばれるモノトーンの時代。黒と白のコントラストが
斬新だった時代。

Lacquer_cabinet_on_stand

ヨーロッパ人と漆芸の最初の出会いの後に多く輸出されたこの
タイプの両観音開きの箪笥。ヨーロッパでは彫刻の入った台の
上に置かれることが多いが、その昔その台は、箪笥の黒と対比
させるように銀箔貼りが施されていたと言う。酸化で、すぐ色が
黒くなってしまうのでその後に金箔貼りが主流になってしまうが。

このプロジェクトの最終目的は、高台寺蒔絵技術による
復元的制作屏風を数十点制作し、ヨーロッパを巡回する事だと
言う。

19世紀、インドを手に入れたイギリスで、カレーがポピュラーに
なった。植民地主義時代のイギリス人がどうしたかと言うと、
カレーの作り方を学ぶのではなく、カレーの作れるインド人の
シェフを連れてくる(分捕ってくる)。そう言うヨーロッパ人でも
分捕ってこれなかったものがいくつかある。

1つはカオリンが主原料の磁器。そして漆である。両者共、
ヨーロッパ独自の方法で模倣が作られることになる。

はたして、そういう意味で復元的製作屏風が、ヨーロッパで
どのような受け入れられ方をするか。ただ綺麗だねで、終わって
しまいそうである。

漆芸に従事する人を増やすには、ポテンシャルのあるマーケット
を徹底的に研究することによって、新たな需要が産まれるに
違いない。それこそが、古い物から新しい物を生み出す事なので
はないだろうかと思うのだが。

2011/06/15

Preserving the Past, Inspiring the Future

過去を守り未来に閃きを!!

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今月の7日、バッキングハムシャーにあるバッキングハム・ニュー・
ユニバーシティ(以下BNU)で、ファニチャー・リサーチ・センター
(Furniture Research Centre)主催のシンポジウムが行われた。
テーマは「Preserving the Past, Inspiring the Future」。

この大学があるのは、ハイ・ウイッカム(High Wycombe)と言う町。
知る人ぞ知る、その昔アーコールやG-Planの工場があった、椅子
の街と呼べれていた所。今では、コスト削減のため多くの
大衆の家具はアウトソーシングされて海外で作られている現状。
この街には一時期、数百あった工房、工場はほとんどなくなって
しまった有様。そして、その遺産をアーカイブとして残すために、
BNUのファニチャー・リサーチ・センター。

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シンポジウムと言えば、もっと宣伝して、多くの人が来てくれた方が
良いのにと言う感じ。まあ、勿論これだけ講演があるので、全てが
良かったとも言えないが、いくつかは興味深かった。

個人的に行ってしまえば、テーマが大きすぎて、大雑把な感じに
なってしまう。ただ、いくつかは19世紀後半から20世紀初頭に関して
だったのは偶然だろうが、この頃を主体にすれば良かったのに
と悔やまれる。

このファニチャー・リサーチ・センターが核になって、オックスフォード
のオックスフォード&チェーウェル・バリー・カレッジとのジョイントで
立ちあげたのがナショナル・スクール・オブ・ファニチャー
(the National School of Furniture)

家具について(デザイン、製作、修復等)の高等教育機関と業界が、
手を組んでかつての家具産業を再興させようと言う目的。ここで
管理しているハイ・ウィッカム関連のアーカイブは必見。アーコール、
G-Planに関しては良い参考資料になるはず。

2010/06/03

Post-Grosvenor House Fair

グロブナー・ハウス・フェアその後

6月は、イギリスにとって一年で一番気持ちのいいシーズン。
ジューン・ブライド(June Bride)はここから来てる。色々な
イベントも目白押し。ウインブルドンのテニス、ケンブリッジ大学・
オックスフォード大学対抗のボートレース、エリザベス女王も
来るアスコット競馬場のグランド・ナショナル・レース。

アンティーク業界にとっても、例年、6月は特別な月であった。
まさに稼ぎ時。ロンドンのメジャー・オークション・ハウスも
こぞって大がかりなオークション・セールの予定を組んでいた。
しかし、それは去年までの話し。

1934年から始まった、「Grosvenor House Art and Antiques Fair」
は、その役割は終わったと昨年で、最後のフェアとなって
しまった。英国で一番高価なフェア。国内からだけでなく、世界中
からトップ・ディーラーが集まってきていた。しかし、世界的な不況を
煽りを受けてもあり、フェアは継続にピリオドを打った訳だが、
アート業界全体はといえば、落ち込むはずだったが、新興のアラブ、
ロシア、中国等からの参入によって何とかイーブンを保っている
のが現状。

その、グロブナー・ハウス・フェアーに参加していた
家具ディーラーはどこに行ってかと言うと、6月に開かれる3つの
フェアに分散して行ったように思える。

6月4日~13日までロンドン・オリンピアで
「ロンドン・インターナショナル・ファイン・アート・フェアー」
(London International Fine Art Fiar、略称LIFAF)

6月9日~16日までロンドン・ケンジントン・ガーデンで
「アート・アンティークス・ロンドン」
(Art Antiques London)

6月24日~29日までロンドン・チェルシーで
「マスターピース・ロンドン」
(Masterpiece London 2010)

1つのフェアで全部行けたのに、今までのに行くのには3つも
回らなければならなくなってしまった。フェアに行くのは便利である。
ロンドンのトップ・ディーラーのショールームなんて恐れ多くて
行けないので尚更である。ドアの所に、きちっとしたドアマンがいて
冷やかしなんて感じで中に入るには相当度胸がいる。それに
比べるト、フェアのブースにはやや気軽に入れる。

渡英以来、欠かさず行っていたグロブナー・ハウス・フェア。
無くなってしまったのは本当に残念。しかし、季節の悪くない
この季節に一日、週末のロンドンに出て見るのも悪くないなと
思う。

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2009/12/30

FHS Annual Symposium 2010

The Furniture History Society Annual Symposium 2010

2010年英国家具史学会年次シンポジウム

1964年に創設されたこの英国家具史学会(以下FHS)、毎年
密度の濃いシンポジウムを開催しています。テーマは
「20世紀の家具-新しい見解-」。

テーマ、講演者は以下の通り。

Furniture in the 20th century

* Same or different? Studying 20th century furniture
   by Christopher Wilk

* Between Arts and Crafts and Aestheticism
   -Theo nieuwenhuis 1898-1920-
  by Dr. Marjan Groot

* In and Out of the Canon-Hungarian Modern 1900-1939
  by Juliet Kinchin

* Free Radicals
   -the Unstable Politics of Bauhaus Furniture 1927-1960-
   by Greg Castillo

* Gio Ponti's Superleggera Chair
   -Design and Craft in Post-War Italy
   by Catharine Rossi

* Substance Abuse-Crafting Postmodern Furniture
   by Glenn Adamson

まだ詳細はFHSのHPには載ってないのですが、興味がある人は

チェックしてみては。

日時 2010年3月06日(土) 10:30~16:00

場所 ホックハウザー・オウディトリアム、
    ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
    サウス・ケンジントン ロンドン

料金 FHSメンバーは36ポンド、メンバーでなければ45ポンド(朝
    のコーヒー、昼の紅茶が含まれる)

チケットはV&Aのチケット予約センターを通して買えるようです。

オンラインでも可。→V&A

2009/05/13

家具道具室内史学会、第1回大会・総会

家具道具室内史学会、第1回大会・総会

昨年発足した、家具道具室内史学会の第1回の総会が開催
されます。シンポジウムのテーマは「玉座」。お隣の中国は
何百年も昔から椅子座。それに比べ日本は、今でこそ椅子に
座りますが、相も変わらずの床座との併用。畳のある部屋と、
ダイニングテーブルと椅子のセットが同じ移住空間に混在する
のが現代の日本の家。シンポジウムでなぜ日本は椅子座化
しなかったのか興味深いことを発見できるかもしれません。

日時:2009年5月23日(土)9時30分-18時00分(9時00分開場)
会場:東京大学 山上会館 大会議室
参加費:会員:無料 一般:1000円
申込方法:お名前・連絡先をメール、FAXにて事務局まで。
               前日(5月22日)まで要連絡。
       Mail:mail@jpshift2008.org  FAX:03-3713-9609

スケジュール
  9時30分~11時30分 研究発表会
   「型而工房の方法論」        アンヌ・ゴッソ 敷田弘子
   「十九世紀フランスにおける室内装飾家の職能
   -セッシャン・フーシェール社の活動をとおして-」鏡壮太郎

  11時30分~13時00分 昼休憩

    13時00分~13時30分 総会(大会議室)

    13時40分~18時00分 シンポジウム
       「玉座」―なぜ日本はイス座化しなかったのか―

       東アジアのユカ座・イス座の歴史        小泉和子
       古代の玉座(仮)                    大隅清陽
       古代王権の表象―槻木・厨子・倚子―      仁藤敦史
       天皇の座~高御座・倚子・大床子・平敷~  川本重雄 

         質疑・討論     

    18時30分~20時30分 懇親会(会場:本郷周辺)  
              ※要事前申込み

家具道具室内史学会
http://www.jpshift2008.org

2009/04/26

FHS Annual Symposium 2009

2009年英国家具史学会年次シンポジウム

シンポジウムが4月25日の土曜日に開催された。

会場はロンドン、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(以下
V&A)、レクチャー・シアター。お題はちょうど開催されている
「Baroque 1620-1800」のエキシビジョンと同じテーマの
「Baroque Furniture and Interiors」。

Blog6

僕の個人的な目的は、普段置かれているAlnwick Castle
(アニック城)のドローイング・ルームが改修中の為が、修復展示
で一時的にV&Aに貸し出されているルイ14世の為に作られた
対のキャビネット。あのヴェルサイユ宮殿の為に作られた
ゴブラン工房からの唯一現存する家具に関するトーク。

ペアのように見えるが実はペアと言うよりは男性と女性を表し
ているのではないかと思われるぐらい違う脚の彫刻部。見えない
所の作りが意外にお粗末な事。18世紀の後半70年ほど不明
だった時期がある事と意外に研究がなされていないのには
びっくり。まあ。1821年以来代々あるファミリーの所有物で一度
もエキシビジョン等に貸し出された事が無いので尚更か。何が
まだまだ出てくるか乞うご期待。

Blog5

バロックは初めて世界規模で広がったアート・ムーブメントである。
カソリックの広がりと共に、イタリアをスタートに近隣の国、北欧や
イギリス、さらに南アメリカやフィリピン等の東南アジア各地
にまで広がった。宗教的な繋がりと建築が一番の特色なの
だろうか。

シンポジウム自体はイギリスの家具史界の層々たる顔ぶれが
集まった。あのBBCの「アンティーク・ロードショー」で見る顔や
ディーラー、オークションハウスのスペシャリスト、研究家、
キュレーターに保存修復家。僕が行っていたカレッジの
チューターにも会った。まあ、相変わらずアジア人はほとんど
いなかったが、、、。

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